舟こぎ体験が最優秀賞 沖高生が島旅プラン 修学旅行向けに島の魅力詰め込む
鹿児島県立沖永良部高校の生徒が考えた島旅プランのコンテスト(おきのえらぶ島観光協会主催)が9日、和泊町役場結いホールで初開催された。島外からの修学旅行生を対象に、伝統文化や島民との交流など、島の魅力を楽しめる15の体験コンテンツ(内容)が提案され、商品化に向けて審査した。 観光庁の地域観光新発見事業の採択を受けた「高校生プランナーによる沖永良部島SDGsスタディツアー造成事業」の一環。商業科3年生21人が5班に分かれ、9月から準備を進めてきた。コンテストでは各班が三つずつ、考えたコンテンツを発表。和泊、知名両町の町長、担当課長、沖永良部高校生徒、一般島民らが会場、オンラインで審査した。 地元高校生との運動会や郷土菓子作り、同校エイサー部への入部体験など島ならではの体験コンテンツの提案が多くあり、審査員の関心を引いていた。ocean blue班の「雲外蒼天~島の大人たちと舟こぎガチンコ対決!」が最優秀賞を受賞。このほか、四つのコンテンツに賞が贈られた。 ocean blue班の中倉ほなつさん(18)は「班内で意見が合わない事もあったが、長い時間かけてみんなで話し合った内容が表彰され、とてもうれしい。修学旅行生には体験を通して沖永良部の伝統を知ってもらい、発信してほしい」と話した。 前登志朗和泊町長、今井力夫知名町長による講評の後、伴走支援の専門家として事業に関わった東京都立大学の清水哲夫教授は「観光コンテンツの中で多様な島民、産業の協力が実現することで域内の連携が深まり、より大きな波及効果につながることを期待したい。大人も楽しめる内容があり、一般にも売れるものに仕立ててほしい。経費は一般から回収し、高校生には安く提供できるようにするなど、一体的に考えていく必要がある」などと助言した。 提案されたコンテンツは今後、実現可能な内容に磨きをかけ、商品化して販売する予定。
奄美の南海日日新聞