岩佐歩夢が自身プロデュースのイベントを開催する理由……認知度拡大がF1シート獲得の”重要な要素”「レッドブルからのタスクのひとつです」
■モータースポーツファン以外にも楽しんでもらえるモノを
岩佐はSNSのみならず、自らがプロデュースすると銘打ったイベントを三重の長島と、大阪の門真で実施。多くのファンが集まった。この手応えはどうだったのか? 「SNSもイベントも、全て影響あるんだなというのを実感しました。長島のイベントの後は、スーパーフォーミュラのピットウォークなんかで『行きました!』と声をかけてくれた人がすごく多かったですし、SNSでいただくコメントも変わってきた気がします」 「これまでだったら……既存のモータースポーツファンに対するイベントだったら、トークショーとサイン会でいいと思うんです。でも僕は今、新規ファンの獲得や認知拡大というところもターゲットにしています。ですから、ファンじゃない人の目に留まらなきゃいけない。僕のことを知ってもらったり、モータースポーツへの興味を持ってもらうためのきっかけ作りとして何がいいかなと思った時に、感じてもらう、体験してもらうということを重視して、先日の門真でのイベントを企画しました」 この門真でのイベントでは、レーシングカーのシミュレータを体験できただけでなく、反射神経を鍛えるシステムや実物のレーシングカーからいかに早く脱出できるかを測る”ジャンプアウトテスト”も体験できた。それ以外にも、写真を撮れるスポットもたくさん用意……とにかく数多くの体験ができるような仕掛けが盛り込まれていた。 「モータースポーツってこうなんだ、レーシングドライバーってこうなんだっていうことを体験して興味を持ってもらうことをターゲットにしました。その結果、イベントを知らずにお買い物へ来た人たちも足を止めてくれました」
■”本当に”岩佐本人がプロデュース
しかも素晴らしいのは、それらのコンテンツのひとつひとつを、岩佐自身が発案し、企画しているということだ。名前だけでなく、真の意味で”岩佐プロデュース”のイベントなのだ。 「本当に色々と試行錯誤です。イベントをやるまでに、自分でも色々としっかり考えています」 「もちろん、やりたいですと言って、それで内容はお任せしてしまっても、イベントとしては成り立つかもしれません。でも、自分が思い描いているモノには多分ならないと思います。それじゃあ意味がないんです」 「トレーニングしながら、別に頭を使わなくてもいいような時に、何をしたらファンの人が喜んでくれるか、どういうモノがいいか……こういうことをしたら問題が起きそうだなということも考えています」 「それでも、レースに支障が出ないようにするというのは、やっぱり気をつけました。レースに使ってきた100の力を90にして、捻出した10でイベントをやるということじゃ意味ないと思います。レースに向けては100の力を使い続け、そこにプラス10、20と付け足してイベントのことに頭を使うようにするというのは、自分の中で大切にしてました」
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