通天閣周辺の空撮今昔 ジェットコースターが近くにあったころ
2007年と2018年の通天閣周辺の空撮写真を比較
今回は大阪市浪速区にある「通天閣」周辺、新世界の写真。1枚目は2007年8月に、2枚目は先月29日に撮影したもの。比べてみると、通天閣をはじめ周辺が約10年で少し変わった様子が見受けられる。 【拡大写真付き】フェスティバルゲート・ジェットコースターの空撮(2004年5月撮影分)
変わった通天閣、近くにあったジェットコースター
写真中央に写る通天閣は国の登録有形文化財。1枚目と2枚目の写真を見比べると、てっぺん部分の様子が変わっているのがわかる。 2016年に再建60周年を迎え、避雷針を長いものにかえ高さも103メートルから108メートルにし旗を掲げている。避雷針の真下に「天望パラダイス」という新たな展望台も設けられ人気を維持し、年間入場者数はゆうに100万人を超える大阪を代表する観光スポットとなっている。また、通天閣の縦に伸びる看板に「プラズマテレビ」とあるが、これも時代を表しているようにみえる。 その通天閣の上(南側)に写るのは温泉などがある娯楽施設「スパワールド」。その隣にはジェットコースターのレールが見える。これは、かつて存在した遊園地や映画館があった複合施設「フェスティバルゲート」のものだ。1997年に開業し、建物の間をすり抜けながら降下するジェットコースターやスリルのあるアトラクションなどは人気を博したが、2007年7月末に閉園しており、1枚目の写真はまさにその閉園直後ということになる。 現在はディスカウントストアやパチンコ店が入る建物が入る商業施設となっている。
星野リゾート進出地には警察署の仮庁舎があった時代も
写真右上のJR新今宮駅前にある空き地。こちらは昨年3月にニュースでも話題となった星野リゾートの進出予定地。2007年当時は、青い屋根の建物が見える。 大阪市が4年前に発表した土壌汚染調査結果公表の資料によると、ここは1996年から2009年まで浪速警察署の建替え時の仮庁舎や、大阪府警本部なにわ別館として使用(大阪市所有)されていた場所とされている。 筆者も当時、この建物の前をよく通っていたが、「なにわ別館」という看板やパトカーが多数駐車されていた記憶が残っている。それ以前は、クラブコスメチックスの研究所・化粧品工場、日本ラス工業の工場があった場所だという。周囲の簡易宿泊所などは、当時と変わっていないようにも見受けられる。 大阪市の発表によると、星野リゾートは「観光客が大阪を楽しむためのおもてなしにあふれたホテル」をコンセプトに、20階建て・約600室のホテルを開業する予定で、着工は2019年度内に行われる予定。この10年余りでも通天閣、そして周辺の新世界はずいぶんと変化を遂げているが、こうした高級ホテルの進出で、さらにどのような変化を遂げるのか、今後も注目したい。