チェーンソーの技術を競う 山の現場で磨いた丸太の輪切りや切り倒し
長野県木曽町で「信州伐木チャンピオンシップ」
林業関係者がチェーンソーの技術を競う県内初の「信州伐木チャンピオンシップ」が19日、木曽町の県林業大学校で開かれた。県内の林業会社や林業大学校などに在籍する20人が出場し、山の現場などで磨いてきた技を披露。雨の中、約300人が来場し、競技を見守った。 【写真】「丸太合わせ輪切り競技」で傾いた丸太を垂直に輪切りする出場者 県森林組合連合会や県木材協同組合連合会、町、県などの実行委員会が主催。2種目で技術の正確さなどを競った。傾いた丸太を垂直に輪切りする「丸太合わせ輪切り競技」では、出場者が重さ7~10キロのチェーンソーを丸太の下方向と上方向から動かして手早く切り出した。
長野県内の林業関係者ら20人が出場、互いに刺激
「伐倒競技」では立木に見立てた丸太を定められた方向に切り倒す技術を競った。出場者は豪快に切りくずを飛ばしながらチェーンソーを操り、木を倒す方向に「受け口」、反対側に「追い口」と呼ばれる切り込みを入れた。 同様の大会への出場経験がない「ビギナークラス」は、ツリーライフサポート(飯田市)の山本鷹彬(たかあき)さん(28)が、経験者による「エキスパートクラス」では矢守産業(同)の江田能教(よしのり)さん(21)さんがそれぞれ優勝した。江田さんは周囲の支えに感謝し「この気持ちを忘れずに精進したい」と話していた。 世界大会出場者による伐倒などの実演もあり、地区の山の管理に携わっている茅野市の原明さん(62)は「ものすごく勉強になります」と刺激を受けた様子だった。