世代交代はタイミングが非常に難しいものだ。2年連続でBクラスに沈んでいる巨人は阿部新監督の下で大きな変化が求められる【張本勲の喝!!】
若手かベテランか
来季から巨人の指揮を執る阿部監督。情を捨てチームの勝利に徹することができるか[写真=川口洋邦]
秋季練習も終わりに近づき、選手にとっては待望のオフに入る。もっとも、ベテラン選手たちは秋季練習には参加せず、ひと足早くオフに入っていると思うが、まずはゆっくりと体を休めることだ。 ただし、オフの過ごし方には十分、気を付けなければならない。遊んでもいい。羽目を外してもいい。何をしても自由だが、自分がプロ野球選手であるということを忘れないことだ。その自覚があれば、遊び過ぎることも、羽目を外し過ぎることもない。ほどほどにしておけばよいものを調子に乗って度を越してしまうから、問題が起こるのだ。 オフは休息の時間である一方、来季へ向けて大切な日々であることも事実だ。オフの間に何もしないで遊んでばかりいた選手と、しっかり野球のことを考えて動いていた選手とでは、やはり差が出るもの。メリハリは必要だが、特に若手はオフの過ごし方が飛躍に向けて大きなポイントになると言っておく。 さて、今回は私の古巣でもある巨人の話をしよう。2年連続4位とBクラスに沈み、このオフに原辰徳監督がその責任を取る形で辞任。阿部慎之助新監督が誕生した。原監督は来季は3年契約の3年目にあたり、まだ1年の契約が残っていたから続投の可能性もあったが、私は原監督の性格からして辞任すると思っていた。3年連続して優勝を逃しての2年連続Bクラスだから、自分なりにけじめをつけたのだ。 ただ、戦力から見ても・・・
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週刊ベースボール