韓国外相が1年9カ月ぶりに訪中 王毅外相と会談し日中韓サミットの開催を調整
【北京=三塚聖平】韓国の趙兌烈(チョ・テヨル)外相が13日、中国・北京を訪問し、王毅(おう・き)共産党政治局員兼外相と会談した。韓国外相が訪中するのは2022年8月以来で、北京訪問は17年以来となった。韓国・ソウルで今月下旬の開催を目指す「日中韓サミット」について調整した。 今年1月に就任した趙氏が王氏と対面で会談するのは初めて。韓国の聯合ニュースによると、王氏は会談で「中韓関係が直面した問題や挑戦は明確に増加した」と発言。韓国側に「干渉を排除して向き合い、力を合わせて中韓関係の健全かつ安定的な発展を推進することを望む」と求めた。 米国や日本とともに中国への対抗を念頭に置いた安全保障協力を進めないよう韓国側にクギを刺した形だ。中国側は、日米に接近している韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権を警戒しており、中韓関係は冷え込みが続いている。 趙氏は会談で「われわれは対外関係をゼロサムの関係と認識せず、そのように管理することもない」との考えを示した。 日中韓サミットは今月26、27日を軸にソウルで開く方向で調整している。19年12月の中国・成都での開催を最後に新型コロナウイルスの感染拡大などにより途絶えており、実現すれば約4年半ぶりとなる。中国側はこれまで態度を明らかにしていないが、李強首相が出席するとみられる。