ウォール街のカジノが営業再開、大盛況-ミーム株ブーム再び
(ブルームバーグ): 米株式市場の不透明で投機的な一角で、カジノが大盛況だ。
ミーム株の寵児(ちょうじ)ゲームストップはわずか2日で171%上昇し、苦境にある映画館チェーンAMCエンターテインメント・ホールディングスは135%急騰した。10日の2400万株に対し、13日と14日には10億株以上のAMC株が取引された。ゲームストップの出来高は2営業日で3億4000万を超え、10日の約3700万から急増した。
ウォール街で最も不人気な銘柄の多くに広がったこの熱狂は、2021年のミーム株ブームの様相を呈している。当時はレディットなどのオンライン掲示板に集まった個人投資家が空売りしているヘッジファンドを打ち負かした。しかし機関投資家はそれ以降、レディットの利用者たちがどのように動いているのかを知り、利益を得るための青写真を作り上げた。
アルゴリズムを使ってモメンタムを捉える戦略は、上昇の動きが主流になる前に飛び乗ることができるようになった。それにより急騰に少し拍車をかけることすらできる。
ヘッジファンドの資金調達を支援するエージクロフト・パートナーズの責任者、ドン・スタインブルグ氏は、「業界の一部は3年前に比べ、ミーム的な暴騰に備えその暴騰を利用する準備が整っている」と述べた。そうした投資家は「値動きの始まりに参加し、値崩れする前に退場することを目指す。基本的に、個人投資家の売買を先取りしようとしている」と話した。
カジノは大盛況
ミーム株ブームの最新章は、2021年6月にソーシャルメディアから姿を消すまで「ロアリング・キティ」のニックネームで知られ、当初のマニアをけん引してきたリテールトレーディングの象徴、キース・ギル氏が12日の夜にソーシャルメディアX(旧ツイッター)に送った不可解な投稿から始まった。13日の早朝には、市場カジノは投機の世界でギャンブルをするアマチュアとプロの投資家で賑(にぎ)わっていた。