目から鱗の新ビジネス...カブトムシがゴミ問題に立ち向かう!! 利用すればするほど廃棄物が減る最先端事業の根本にある“カブトムシへの愛” をTOMUSHI代表に聞く
医療分野への展開も視野に...ビジネスモデルとして優れるカブトムシの魅力
石田さん「前提として 会う人皆さんに『カブトムシでビジネスするのはいいけど、全然世の中のためになってないじゃないか』とご指摘を沢山頂きました笑。 カブトムシも角があるだけじゃなくすごいところがあるんだぞ!と伝えたいと思い、『カブトムシが世の中に広く役立てたら、さらにカブトムシの魅力が伝わるな』と考えました。 幼虫や生体の成分を研究した結果分かってきているのが、カブトムシの中から抽出される抗がん作用のあるコルジセピンという成分や、オメガ3脂肪という成分がカブトムシには沢山入っているということでした。 これは日本だけでなく、他の国の論文でも分かってきました。 こういった成分を実用化まで生かしていくことが出来れば、カブトムシを通じてゴミが薬品に変わるという循環も作っていけるかもしれないと考えています」
トムさん「将来的にたんぱく質不足で昆虫を食べる時代、いわゆる昆虫食としての側面は現時点でどういう風に考えていますか?」 石田さん「昆虫食として人間が直接食べる時代が来る可能性は、もちろんあるかなとは思います。ただし、まずは魚の餌として魚に食べてもらって、成長した魚を人間が食べるという方向性を考えています。カブトムシを通じた魚とか畜産の餌の研究も行っています。」 カブトムシの糞で作る肥料や飼料には通常のものとは、また違った特徴があると石田さんは教えてくれました。 石田さん「カブトムシやクワガタには、窒素固定菌という菌がいます。働きとして空気中の窒素を利用しやすい固形状態で体内に取り込むことができるんです。 体内に窒素を取り込むため、カブトムシの糞には窒素が残量しやすくなっています。窒素量が多いと畑の肥料として更に効果的なものになります。 これとは別に原料生産向けのカブトムシもやっていて、ちょっと残酷なのですが カブトムシの幼虫を粉末状態にして作っています。幼虫には、腸がなくなるタイミングがあるので、そのタイミングで粉末にするんです。 今は世界中で魚粉の取り合いが起きて、魚粉の単価がどんどん上がっています。粉末になったものはほとんどタンパク質なので、魚の餌として魚粉の代わりができるということがわかってきました」
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