【独自】北九州・河川敷からロケットランチャーの謎「処分に困って投棄したのでは」工藤会幹部を摘発した尾上芳信氏が見解
ではなぜ、このような兵器が、日本に入ってきたのか。裏社会ジャーナリストの石原行雄氏は「関係筋に近い人物」からの話として、「重火器の管理が甘い国や、紛争地帯が近い国では、簡単に流出して行方がわからなくなる」といった状況に加え、「海外にいくつも存在するブラックマーケットから、海外マフィアや日本の暴力団が、ブローカーを通じて買い付けているケースがある」と語る。 石原氏によると、貨物に紛れ込ませる、相手国の管理官を買収するなどの手口により密輸するほか、「船同士が接近し海上で引き渡す、もしくはGPSを付けたブイを海に流して引き上げる“瀬取り”の手法」も使われているという。 尾上氏は、今回の報道の印象として、「幹部を含む工藤会組員の多くが長期刑になった。そういった者から頼まれた人間が、連絡も取れない状況の中、処分に困って投棄したのではないか」との見方を示す。2012年の発見時も「親交者が預かって保管していた」という。 暴力団の“武器庫”は、かなり巧妙に隠されている。尾上氏は「警察が把握しやすい場所には隠さない」と繰り返しつつ、「これまでも行きつけのスナックや、遠い親戚の倉庫で発見されたケースはあった」と振り返る。 これまで手りゅう弾が投げ込まれたケースはあったものの、「さすがにロケットランチャーが使用された事例は聞いたことがない」。とはいえ、工藤会への頂上作戦以降、「一般人に対して、拳銃で襲撃する事件は起きていない。ロケットランチャーも、かなり前に入手したものが発見されたと思われるため、北九州市民が心配する必要はない」と、尾上氏は念を押した。 (『ABEMA的ニュースショー』より)