マカオ国際空港でハイジャック対策訓練実施
マカオ政府民航局(AACM)は6月27日、マカオの主要な空の玄関口となるマカオ国際空港(タイパ島)で同日未明に大規模なハイジャック対策訓練を実施し、期待された成果を挙げたと発表。 今回の訓練は、外地登録の航空機によるフライトが外国の武装組織によってハイジャックされた状態でマカオ国際空港へ向かい、マカオ政府に対してマカオで収監されている組織のトップ1人の解放、賠償金の支払い、出発地への引き返しを要求し、受け入れられない場合は機内で人質とした乗員乗客の殺害を示唆したとする想定で行われたという。 マカオ国際空港が通知を受け、緊急危機管理体制を敷くところからスタートし、司法警察局員によるハイジャック犯との人質解放交渉、治安警察局特別行動部隊による突撃、ハイジャック犯の逮捕と人質の救出作業など、関係諸機関による一連の危機対策行動手順が約3時間にわたって確認されたとのこと。
マカオ国際空港では毎年「空港保安訓練」を実施し、関係諸機関職員の危機対応力のテスト及び向上を図っているとのこと。今回の訓練では、治安警察局がコーディネーター役を担い、警察総局、税関、司法警察局、消防局、衛生局、海事・水務局、民航局といった政府関連部門のほか、空港運営及び管理会社、マカオ航空、警備会社などから300人が参加した。 マカオ国際空港はタイパ島の北東部にあり、ポルトガル統治時代の1995年に開港。現在は東北及び東南アジアとの短距離路線が主で、LCCの誘致に積極的なことでも知られる。日本との間の定期便については、マカオ航空が東京(成田)と大阪(関西)にそれぞれ1日1往復就航し、いずれも全日空とのコードシェア便となっている。