25か国に出荷。日本の梅酒は世界のブームに? 梅酒ブランド〈UMESHUfor〉が始動
コロカルニュース
■全国一の梅の生産地・和歌山県の梅酒メーカーの挑戦 全国一の梅の産地として知られる和歌山県。地元では「梅酒は家庭でつくるもの」というイメージが強く、市場での販売は決して容易なものではありませんでした。 【写真で見る】誕生した〈UMESHUfor〉の多彩なラインナップ。 そこで、「自宅では漬けられないプロの梅酒をつくろう」という決意のもと、赤しそや緑茶を加えるなど独自の梅酒製造に取り組み始めたのが梅の健康食品・梅果汁・梅酒など梅や和歌山素材を研究する和歌山のメーカー〈中野BC〉。しかし、売り上げは一向に伸びず、緑茶梅酒も何度か製造中止が検討されたほどです。 転機となったのは、2003年ごろに巻き起こった梅酒ブーム。健康志向の流れもあって、梅酒が注目を集めるようになり〈中野BC〉では創業以来、醸造アルコールでつくってきましたが世間では日本酒やウイスキーベースで仕込む梅酒の種類も増え、盛り上がりを見せました。 ■生産者と加工者が一体となり、和歌山の梅を守るために しかし昨今、梅不作や後継者問題など、和歌山の梅を取り巻く状況は厳しいものがあります。ここ5年で2回も過去最大の不作を経験し、生産も収入も安定しづらいのが現状です。現在、過酷な山奥で梅を生産する高齢の生産者が減少傾向にある一方で、生計を立てられるように条件の良い畑を探しながら、全体の生産量が減らないようにし、人手不足を解決するのは難しい状況にあります。 もし、豊作不作にかかわらず、需要と供給のバランスが保たれるようになれば、生産者の意欲につながる。 その声を聞いて立ち上がったのが〈中野BC〉。梅を良い商品に変えていく加工業として、また梅の良さを広げていく販売者としても、梅酒を安定的に消費者の方に届けられるように、和歌山の「梅」を守ることに努める必要があると。〈中野BC〉は、昨今の梅不作や後継者問題など和歌山の梅を維持していくために、生産者と加工者が一体となり消費者様においしい梅加工品を届けていくことにあらためて使命を感じたそうです。 ■「梅の面白さが伝わる梅酒」がコンセプトの〈UMESHUfor〉が誕生 そんな〈中野BC〉が2024年9月3日(クエン酸の日)に始動したのが〈UMESHUfor〉です。コンセプトは「あなたにぴったりの一本と出会える〈中野BC〉の梅酒ブランド」。ラベルを一新し、また素材本来のおいしさを追求する中で一部商品の中身を変更しています。食事に合う梅酒やさまざまな果実と合わせた梅酒や贈答用に15年以上熟成させた梅酒など、多様なラインアップを揃えている強みを生かしています。 〈UMESHUfor〉の「for」は、「~のための」という意味を持ち、食事のための梅酒、ギフトのための梅酒、リラックスするための梅酒など、「さまざまなシーンに合わせた梅酒を提案したい」という想いが由来です。 プロの技術と革新を駆使し、食事に合う梅酒、さまざまな果実と合わせた梅酒など、多様な楽しみ方を提案することで、人々の生活のさまざまなシーンに梅酒という選択肢を提供していきます。