ヒットするアイドルの法則、デジタル時代のマーケティングコミュニケーションと個性の力
こんにちは、アイドルとマーケティングが好きな明坂です。
突然ですが 皆さんはライブに行くことはありますか? アイドル戦国時代と呼ばれた2015年前後から、私はBiSHをはじめとしたライブアイドルへの推し活に励んでおり、週末はどこかしらのライブ現場に足を運んできました。2010年代は多くのアイドルがさまざまな音楽ジャンルやプロモーションでヒットを目指していて、昨今の人気タレントあのちゃん(元ゆるめるモ!)やファーストサマーウイカさん(元BiS)もそんな時代のアイドルシーンから頭角を現してきた人たちです。 そんなアイドル業界も、時代とともに消費者が注目するものがオリコンCDランキングから配信ランキングへ、テレビや雑誌からTwitterやTikTokへと変化し、メディアとの関係性、ファンとの関係性が移り変わりヒットの法則も変化しています。 今回は、マーケティングの観点から時代とともにどのようなアイドルがどのような戦略で戦ってきたのか、また消費者行動の変化を踏まえ、どのような要素がヒットを生み出していくのかを考察していきます。なお、実際にアイドルとしてステージに立つ立場の意見も参考にしようと、アイドルグループ「フィロソフィーのダンス」の元メンバーで、現在はタレントとして活動されている十束(とつか)おとはさんにインタビューをして当事者の視点からも意見を聞いてきました。 エンタメ業界とは違うジャンルの方にも役立つよう、広くマーケティングやプロモーションの思考に転用できるように分析していきます。皆さんの、何かの参考になればと思います。
アイドルをフレームワークで分析してみる
企業分析のフレームワークに、以下にあげるような「マッキンゼーの7S」というものがあります。 ・Strategy(戦略):経営の戦略 ・Structure(組織構造):戦略を実行する体制 ・System(システム):評価制度をはじめ経営の仕組み ・Shared value(価値観):理念 ・Style(組織風土):組織に根付いた文化や風土 ・Staff(人材):メンバーの特性、実績やモチベーション、価値観との親和性など ・Skill(スキル):知識やノウハウ それぞれSの頭文字が並ぶ要素で、前3つをハードのSと呼び、経営者の意思ですぐに変えられるもの、後ろ4つをソフトのSと呼んで形がなく一朝一夕で変えることが難しいものとして分けられます。これらの要素を通して企業を見ることで、企業の特色や強みなどを把握することができるわけです。 もちろん企業とは違いますが、同じようにアイドルの重要な要素を考えてみると以下のようになるのではないかと考えました。 ・Concept(コンセプト、見た目):どんな存在か、またはその見た目 ・Carismatic Performance(パフォーマンス):楽曲や、ステージ上の演技及び魅力 ・Character(性格・人間性):グループの、およびメンバーそれぞれの性格、個性 ・Challenging Goal(挑戦的な目的):どのような目標に向かっているか ・Context Story(ストーリー):どのような歴史、背景をもっているか ・Community(コミュニティ):ファンの作り出す雰囲気、およびファンとの関係性 ・Campaign(プロモーション):ファンを増やすためのアクション