「遺族への謝罪文の傍ら不倫相手に恋文を…」不倫関係続けるため29歳妻と1歳娘を殺害…元看護師の男に“無期懲役”判決 裁判長が断罪「汲むべき点は皆無」【判決詳報】
不倫相手に恋文「遺族の心情は踏みにじられた」
勾留中、遺族に対して2度の謝罪文を出していたという渡辺被告。 しかし、この裏で行われていた反省しているとは見られない行動が「遺族の心情を踏みにじった」と振り返る。 新潟地裁 小林謙介 裁判長: 渡辺被告は勾留中、被害者遺族に対する謝罪文を作成する傍らで、不倫相手に対し恋文を送っていたほか、公判廷において、2名殺害の事実自体は認めつつも、殺人未遂及び殺人予備等に関しては不合理な答弁を繰り返し、自己の責任を矮小化しようとする態度に終始しており、自己の犯した罪の重大さに真摯に向き合っているとも言いがたい。被害者参加人を含む被害者遺族は、理不尽な経過で愛する家族2名を奪われたことはもとより、このような犯行後の著しく不誠実な態度や公判における身勝手な言動によりその心情は踏みにじられている。妻の母親は被告人に対して「二度死んでほしい」と悲痛な心境を述べており、遺族が極刑を求めるのも至極当然である そして、被告人の情状については… 新潟地裁 小林謙介 裁判長: 被告人の父が被害者遺族に合計390万円の被害弁償をしていること、被告人の父が出廷し、今後も被告人に関わっていく旨述べていること、被告人が2名殺害の事実自体は認めていること、前科前歴がないことなど、被告人に有利な事情を最大限考慮しても、本件に関しては、有期懲役刑を選択すべきとは到底言えず、渡辺被告を無期懲役に処することが相当である
裁判長から被告への説諭「一生かけて償いを」
これまで証言台に座って判決文の読み上げをまっすぐ前を向いて聞いていた渡辺被告に対し、小林裁判長は起立を求めた。 そして、裁判官・裁判員からとした言葉を投げかける。 新潟地裁 小林謙介 裁判長: あなたが奪った2人の命を一生をかけて償いをしてください。今回の事件の公判中、渡辺被告の受け答えの様子などがいつもどこか他人事に感じられていました。自分がやったことと分かっているのでしょうか。守るべき2人の命を奪ったことを忘れず、向き合って、亡くなった2人だけでなく関係者の無念さも考えてほしい。そして、繰り返しにはなりますが、自分の罪とも向き合って償いをしてください 裁判長の説諭をまっすぐ前を向いて聞いていた渡辺被告。 判決公判後、取材に応じた弁護側は控訴するかについては「被告人と面会してから検討する」と話したほか、渡辺被告が弁護士との接見で「2人の命を奪ったことについては申し訳ない」と話していると語った。 “不倫”という自身の身勝手な行いから妻子を殺害した渡辺被告に下された無期懲役判決。亡くなった2人への思いを抱きながら自分の罪と向き合い続けてほしい。 (NST新潟総合テレビ)
NST新潟総合テレビ
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