スーパーで「お米5キロ」が3500円もしてビックリ! これからもずっと“高いまま”ですか? 10キロでこの値段なら分かるのですが、いつ落ち着くのでしょうか…?
米の価格高騰の本当の原因は?
では、なぜお米の価格が高騰しているのでしょうか。まず理由として挙げられるのは、国が実施している「生産調整政策」、別名「減反政策」です。これは需要に応じて生産を推進する政策で、実質的に供給を抑制することになります。 次に、一時的な需要が高まったことが挙げられます。2023年10月から米の価格はゆっくりと上昇。2024年8月に南海トラフ想定区域内での地震活動のニュースがあった直後は、米の売り上げが前年度比200%になりました。これにより、一時的に需要が供給を上回ったのです。 さらに、円安の影響も無視できません。肥料の多くを海外から輸入しているため、円安によってコストが上昇しています。 このように、お米の高騰にはさまざまな要因が複雑に絡み合っているのです。
お米の価格が落ち着くのはいつ?
一般的に9月下旬以降に新米が出回り始めるため、価格が落ち着くことを期待したくなります。しかし、過去の推移をみてみると、価格は上昇していることが分かります。 物の価格は需要と供給のバランスによって決まり、このバランスが取れると、価格は安定します。国は生産調整政策を行っているため、需要に合わせて供給が調整されるようになっています。そのため、国の方針が変わらない限り、今後も大幅な価格低下は期待できそうにありません。 ただし、新米が出回るということは供給が増えることにはなるので、2024年8月のような一時的な需要過多による価格の高騰や、品薄状態は解消されそうです。
まとめ
お米の価格が高騰したり、品薄状態になったりしたことについては、国の備蓄量などを考慮すると一時的なものと考えて良さそうです。新米が出回る9月下旬以降には、極端な品薄状態は緩和されると予想されますが、生産調整政策の継続により大幅な価格低下は期待できません。 つまり、お米の価格は当面高い水準が続く可能性がありますが、見方を変えると一定の範囲で安定しているともいえるでしょう。お米の価格が下がることを期待しすぎず、家計の中で上手にやりくりすることが大切です。 出典 農林水産省 米穀の需給及び価格の安定に関する基本指針(令和6年7月) 出入国在留管理庁 出入国管理統計統計表 観光庁 訪日外国人の消費動向 総務省統計局 小売物価統計調査 ※2024/9/11 執筆者を修正いたしました。 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部