ポール・スミスがピッティ・ウオモにカムバック!
6月11日から13日(伊現地時間)に、メンズウェア業界最大の見本市である第106回「ピッティ・ウオモ」がイタリア・フィレンツェで開催された。メインイベントのひとつ、ポール・スミスのプレゼンテーションをレポートする。 【写真の記事を読む】全ルックをチェック!
ヴィラの最初の部屋は、1960年代にポールがソーホーで通ったイタリアのカフェをオマージュした1日限りの「バー・ポール」仕様になり、プレゼンテーション会場となる部屋には、イーゼルをはじめとする美術用品と数十脚のスツールが配置されていた。このスペースは、ソーホーの常連であったフランシス・ベーコンやルシアン・フロイドらの絵画美術に影響を受けたもの。着席して、ほどなくするとポール・スミス本人が登場し、丁寧に、時にはユーモアを交えながら、ルックごとに紹介した。 “ソーホーでのアーティストたちの夜の集い”から着想した今シーズンは、ミュージシャンや現代アーティスト、俳優など幅広い職業のモデルを起用。ゆるく結んだネクタイとデニムのワークジャケットのスタイル、そして着こなしのアクセントにきいている大容量のバッグはアーティストの普段着を彷彿とさせる。一方、千鳥格子やプリンス・オブ・ウェールズの生地で仕立てられたオーセンティックなスーツもラインナップされ、クラシックなスタイルとリラックス感が共存するポール・スミスらしいひねりの効いた新作を披露した。 また、2025年初頭に展開予定のリー(Lee)とのコラボレーションも披露された。ポールは、1970年代初頭にリーのペインターパンツを輸入し、ノッティンガムの最初のショップで販売していたそう。リーとのカプセルコレクションには、プリントデニムやジャカードパンツ、トップス、Tシャツがラインナップされる。 文・近藤玲央名