マスターズサッカー 去年優勝の京都マスターズOver35は予選リーグで敗退!
35歳以上を対象にしたスポーツの祭典、「日本スポーツマスターズ」のサッカー競技が、9月28日から4日間、長崎県で行われました。 この大会で2連覇を目指した「京都マスターズOver35」の戦いに迫ります! 9月29日、京都チームの主力選手とコーチは、長崎市内にいました。 観光で息抜きかと思いきや、向かった先はコインランドリーです。 連戦のため、この日、着用したユニフォームを洗濯します。 日本スポーツマスターズのサッカー競技は、予選を勝ち抜いた15チームと交流枠で参加する韓国からの1チーム、合わせて16チームが4つのグループに分かれてリーグ戦を行い、各グループの1位が決勝トーナメントへ進出できます。 大会は4日間、連日で試合を行う過酷な日程です。 三線つま弾きながら、沖縄民謡を口ずさむのは、チームを引っ張るキャプテンの中尾真那選手です。 伏見区の桃山高校を卒業後、J1リーグのサンフレッチェ広島に入団しました。 将来を嘱望される選手でしたが、ケガに泣き、Jリーガーとしては思うほど活躍できませんでした。 【声】京都マスターズOver35 中尾真那キャプテン 「言い方、悪いがカッコつけて引退とか言うじゃないですか。 海外では、あまりそういう感覚がないと聞いたことがある。すごくわかる。 別に自分が好きでやっていたことを楽しいと思えることがあって、それをわざわざ引退しなくても、週に1回、月に1回、年に1回でもやったらいい」 いつまでも、サッカーボールを蹴っていたい! 職業も経歴も様々な35歳以上の選手たちが、「京都」を背負い、ひとつの目標に向かってプレーしています。 京都は、予選2試合目の埼玉戦で1対1のPK戦の末、7対8で敗れました。 この時点で京都は1勝、1PK戦負け、勝ち点1差でグループBの2位。 最終戦を勝利し、1位の埼玉が負ければ予選突破です。 四国代表の徳島との最終戦は、前半から、伊藤太祐選手が相手ゴールに襲いかかりますが・・・このシュートは、オフサイドの判定でゴールとはなりません。 伊藤選手は、東福岡高校時代、日本代表の長友佑都選手と共に、全国高校サッカー選手権大会に出場しました。 福岡大学の卒業時には、J1リーグのアビスパ福岡からオファーがありましたが、一般サラリーマンの道を選びました。 【声】京都マスターズOver35 伊藤太祐選手 「サッカーは楽しく社会人になってやろうと決めた。 畑が違う製薬会社に就職した」 3年前からチームの一員となった伊藤選手。 仕事にもいい影響があるそうで・・・ 【声】京都マスターズOver35 伊藤太祐選手 「身体を鍛え、食事を見直し、生活を変える。 フィジカル的にもメンタル的にもタフになって、仕事もいいパフォーマンスを出せている!」 ディフェンスの山内智裕選手は、愛知県の東海学園大学を卒業後J2リーグ時代のFC岐阜でプレーしていました。 現在、京都の嵐山で人力車をひく俥夫と呼ばれる仕事をしながら、フリーのサッカー指導者として全国を飛び回っています。 1日の人力車の走行距離は20km。 ハードな仕事をこなす山内選手ですが、チームメイトの体力に驚いたそうで・・・ 【声】京都マスターズOver35 山内智裕選手 「ぼくはセンターバックをさせて頂いていますが、37歳なので、比較的に若い方ですが、このおっさん達、良く動くなという印象で。 なんで、こんなに走れるのと正直思っていました。」 ピッチを駆け回る姿は、努力のあかし! 選手たちは、単に好きなことを続けているのではありません。 節度ある生活とトレーニングで年齢に抗い、勝負にこだわるのです。 試合後半、猛然と中尾キャプテンがドリブルで上がると、絶妙なスルーパスを篠部拓真選手に通して、先制ゴールを演出しました。 これで、試合の主導権を握ると、その後、再び篠部選手のゴールが生まれ、さらにダメ押しの3点目を塚田卓選手が決めます。 京都が、予選の最終戦を白星で飾りました。 努力が報われないことが、サッカーには往々にしてある。 【声】京都マスターズOver35 竹谷朋也監督(47) 「向こうの結果を聞いたら3対0で埼玉が勝ちました。 僕ら、決勝トーナメントに上がれないので、きょうで今大会は終わりになる」 【声】京都マスターズOver35 DF 4 中尾真那キャプテン(38) 「負けたということは、やはり足りていない部分がある。全国でチャンピオンになるのは簡単じゃないと改めて思った」 【声】京都マスターズOver35 DF 20 日浦一樹選手(39) 「バカばっかりです。バカばっかりです。いや本当に最高です。 中々35歳を越えて、こんな出会いはない。 熱い思いを持ってプレーできたのは、いい思い出かな」 【声】京都マスターズOver35 今大会チーム最多3ゴール MF19 篠部拓真選手 「来年もプレーすると思います。 ことし悔しい思いをしたので。 来年も必ず全国行って勝ちます」 【声】京都マスターズOver35 GK 辰巳正矩選手(38) 「サッカー人口も大人になれば減っていく。 その中でレベルの高い戦いができるのはモチベーションにもつながる。 この活動がもっと広まり、いろんな人が参加できる大会になればいい」 【声】京都マスターズOver35 竹谷朋也監督(47) 「今大会の最年長が54歳です。 その年齢になっても続けていることが大事なので。 是非京都で盛り上げてやっていきたい。 応援して頂くと助かりますね」 【声】京都マスターズOver35 DF 4 中尾真那キャプテン(38) 「結果はダメやったけれど、きょう最後みんなで勝って終われて清々しく帰れますね。 また来年に向けて頑張ろうかな」 京都マスターズの戦いは、終わらない。