冬の便り続々 寒さは一時的 来週にかけて気温上昇で季節逆戻り
今週は、北・東日本を中心に12月並みの寒気が流れ込み、足踏みしていた季節が一気に進んだ。初雪や初冠雪など冬の便りが続々と届き、東京地方や近畿地方では木枯らし一号も観測された。けさも今季一番の冷え込みが続出したが、きょう8日(金)の日中は冷たい風も収まってきている。来週にかけては、このまま季節前進とはならず、逆戻りしそうだ。
初物ラッシュ
今週は、今季一番の冷え込みや寒さが毎日のように続出し、きのう(木)は酸ケ湯(青森)で全国で今季初めて真冬日(最高気温0℃未満)になった。さらにけさは冬日(最低気温0℃未満)が181か所と今季最も多くなり、喜茂別(北海道)では全国で今季初めて-10℃を下回った。東京や大阪、広島などは、今季初めてひと桁まで下がっている。
雪のエリアも拡大し、札幌では今季初めて雪が積もり、本州でも今季初めて青森と盛岡で初雪が降った。北・東日本では初冠雪が次々と観測され、富士山からは過去最も遅い初冠雪の便りが届いている。晴れている地域でも冷たい北風が吹きつけ、東京地方や近畿地方では木枯らし一号が発表された。 【今週の冬の便り】 「初雪」釧路、函館、室蘭、青森、盛岡 「初冠雪」(北海道)横津岳、(秋田)太平山、(山形)朝日岳・瀧山・雁戸山、(宮城)泉ケ岳、(石川)白山、(富山)立山、(長野)東方連山、(栃木)男体山、(群馬)浅間山・武尊山・白砂山・仙ノ倉山、(山梨)富士山 「初霜」室蘭、長野、宇都宮、水戸 「初氷」室蘭、長野、宇都宮
晴れエリア拡大 風は穏やかに
きょう(金)の日中は北陸から北で寒さが和らぐ所が多いが、それでも最高気温は平年より3℃前後低い所が多くなる見込み。東海から西はきのうと同じくらいで、関東は東京都心で16℃などきのうより2℃前後低い予想。ただ各地、冷たい風が収まる分、日差しにホッとできそうだ。
季節は逆戻り 寒気流入は北海道限定
来週にかけては、寒気が流れ込んでも北海道どまりになりそうだ。南から暖かい空気が流れ込み、関東から西を中心に最高気温が20℃に届く日が多くなる予想。今年も秋を実感できる日が少ないが来週は秋の過ごしやすさを感じられる所が多くなる見込み。ただ、西日本では季節外れの夏日(最高気温25℃以上)の所もある予想。朝晩と昼間の寒暖差が大きくなるため、注意したい。 (気象予報士・丸田絵里子)