直木賞候補作に5作品 青崎有吾、柚木麻子らがノミネート
『第171回直木賞』の候補作が13日に発表され、5作品がノミネートされました。直木賞は新進・中堅作家によるエンターテインメント作品の単行本(長編小説もしくは短編集)のなかから、最も優秀な作品に贈られる賞です。 【画像】直木賞候補作となった『地雷グリコ』 <第171回直木三十五賞候補作品> ・青崎有吾『地雷(じらい)グリコ』 ・麻布競馬場『令和元年の人生ゲーム』 ・一穂ミチ『ツミデミック』 ・岩井圭也『われは熊楠(くまぐす)』 ・柚木麻子『あいにくあんたのためじゃない』
■青崎有吾『地雷(じらい)グリコ』
青崎有吾さん(32)の『地雷(じらい)グリコ』は、勝負事にやたらと強い女子高生の射守矢真兎(いもりや・まと)が、風変わりなゲームに巻き込まれていく物語。『本格ミステリ大賞』、『日本推理作家協会賞』、『山本周五郎賞』の3つの賞を受賞するなど話題となっています。 青崎さんは神奈川県横浜市生まれ。2012年に『体育館の殺人』で第22回鮎川哲也賞を受賞しデビューしました。ドラマ化された『早朝始発の殺風景』、『ノッキンオン・ロックドドア』シリーズなどを手がけ、週刊ヤングジャンプで連載中の『ガス灯野良犬探偵団』(漫画:松原利光さん)の原作も担当しています。直木賞には今回が初のノミネートとなりました。
■麻布競馬場『令和元年の人生ゲーム』
麻布競馬場さん(32)の『令和元年の人生ゲーム』は、新社会人になるころには自分の可能性を知りすぎてしまったZ世代の生き方を描く物語です。 麻布競馬場さんは2022年『この部屋から東京タワーは永遠に見えない』でデビュー。今回が初のノミネートとなりました。
■一穂ミチ『ツミデミック』
一穂ミチさん(46)の『ツミデミック』は、コロナ禍で市井の人々が起こした犯罪を描いた6話からなる短編集です。 一穂さんは大阪府出身。2007年に『雪よ林檎の香のごとく』でデビューしました。これまで2021年に『スモールワールズ』と、2022年に『光のとこにいてね』で直木賞候補になっていて、今回が3回目のノミネートとなりました。