【50歳からの断捨離®道 】50代、家の大量のモノに疲れていませんか?「モノがたくさん=豊か」は昔の話。今は断捨離で身軽に生きる時代です
「そして靴箱の中はこんな感じです」 「靴箱の扉を開けたとき、ワクワクするように」と、お店のディスプレイのようにしまわれてある靴。 「今日の服に合う靴はどれ?今日の私を引き立たせてくれる靴はどれ?と自分が気分よく出かけられるよう、靴を選べます」
「もうひとつ靴箱があるのですが、左半分の棚板はとってしまいました。なぜかというと、しまいたいものがないからです。まだ入る、もっとしまえる。だから靴を増やしてもOKだよね?…これは整理収納の罠です」
♦「欲」は脳が起こしたエラーの場合も
「人間にはもっと欲しい、もっと〇〇したいという欲があります。でも欲にはご注意を。欲は脳が起こしたエラーである場合もあるからです。 ・自分の生活では使い切れない量のモノを『もっと』『さらに』とため込む ・本当は必要でないのに、『手放すのはもったいない』と抱え込む これなどは脳が起こした、欲というエラーの典型です。この『欲は、脳の起こすエラー』という話をしていた最中、編集者さんから面白い話をききました。彼女が以前、とある有名な学者さんを取材したとき、その先生がおっしゃったそうです。 『食べ放題のバイキングでたくさんの料理を皿にとって、結局は食べきれずに残しちゃう人っているでしょ。ああいう人は動物として、もう退化しているんです。なぜなら本来動物は自分が食べきれる量しか獲らないのだから』 これをきいて思わず膝を打ちました! モノについても同じことがいえるのでは、と。使い切れない量のモノを持ち、結果ムダにしてしまうことは、食べきれない量の料理を皿に盛るのと同じではないでしょうか。 また、モノを減らせない理由のひとつに『人からもらったから』があります。そのひとつが雛人形や五月人形など、親がそろえてくれたもの。我が家も息子が生まれたときに両親が買ってくれた五月人形がありましたが、息子たちが成長したのち手放しました。もちろん子どもたちが小さいときは飾りましたよ。けれど息子たちが成長するにつれてだんだん出番がなくなり、ある日カビが生えてしまったことに気づいたのです。 手入れもせず、飾って愛でてあげることもなくなった人形。このままカビさせておくよりはと、『おかげで子どもたちはすくすくと育ってくれました。ありがとうございます』と手を合わせ、新聞紙に丁寧に包んで処分しました。 実はここで編集者さんから『大澤さんの場合はご自分の親が買ってくれた五月人形でしたが、これが義両親(夫の親)が買ってくれたものだったら、そんなに潔く捨てられますか?お姑さんが遊びに来たとき、ばれたらどうしますか』と今度はつっこみが入りました。 たしかに『夫の親が孫にと買ってくれたものの処分に困っている』というご相談を受けます。この場合は、前回お話しした〝自分軸〟のことを思い出してください。自分軸とは『本当は自分はどうしたいのか』を問い、行動すること。 子どもが成長し、もう飾ることのない五月人形が、いつまでも場所をとっていることにストレスを感じているのなら手放し、義両親に人形のことを聞かれたときは『おかげさまで、無事に成長しましたので』と感謝を伝え、理解してもらうのもひとつの方法です。 もしそこでこじれるようなら……それは人形を処分したことではなく、今までのあなたと義両親の関係に原因があるのかもしれません」