シンエンペラー、日本馬初の凱旋門賞Vならず 藤田晋オーナー「いい経験になった。また来たい」
【競馬】第103回凱旋門賞・GI(10月6日/パリロンシャン競馬場・芝2400メートル) 【映像】第103回凱旋門賞 日本馬として唯一の参戦となった坂井瑠星騎乗のシンエンペラー(牡3、栗東・矢作芳人厩舎、馬主・藤田晋)は道中、中団につけるものの最後の直線で伸びを欠き、12着に敗れた。日本馬としては延べ35頭目の挑戦となったが、1969年にスピードシンボリが初挑戦をして以来、55年目の挑戦でも日本競馬界のホースマンの悲願達成はならなかった。 シンエンペラーは父Siyouni、母Starlet's Sister、母の父Galileoの血統。全兄のSottsassは2019年の仏ダービー、2020年のガネー賞、凱旋門賞とGIを3勝。半姉SistercharlieはGIを7勝。世界的良血馬であるシンエンペラーは、国内で皐月賞5着、日本ダービー3着となると、凱旋門賞の前哨戦である愛チャンピオンSでは、欧州の強豪相手に3着と好走したことで評価をあげていた。 凱旋門賞では無難なスタートから中団につけ、じっくりとスパートをかけるタイミングを狙ったかに見えたが、ゴールまで長い上り坂になる最後の直線に入っても、中団から抜け出せず、そのままじりじりと後退。馬群に飲まれ、12着でフィニッシュした。 現地で観戦していた藤田オーナーは「残念でしたけど、しかたないですね。本当に素晴らしい雰囲気で、僕としてはいい経験になったし、また来たいと思います」と再挑戦を誓っていた。 またレースを見守った元騎手で調教師の福永祐一氏は「ポジション的には悪くなかった。 馬場適正って走らせてみないとわからない。アイルランドで見せた馬場適正の高さはあったが、ここまで悪いと本来の力が発揮できる馬場ではなかった。シンエンペラーにとっては、ここまでタフな馬場は初めてだったのでは」とコメント。また川田将雅騎手も「シンエンペラーにとってはきつい競馬になった。勝ち時計も2分31秒。日本のレースと比べて10秒以上遅い」と、馬場コンディションについて口を揃えていた。 (ABEMA『SPORTSチャンネル』)
ABEMA TIMES編集部