父親に対する殺人容疑で再逮捕され、浅草署に入る細谷健一容疑者=2024年10月25日午前9時51分、東京都台東区、小林一茂撮影

　東京都台東区の夫妻が次女と夫の姉に不凍液を飲ませて殺害したとして逮捕された事件で、警視庁は25日、夫妻を夫の父親に対する殺人容疑で再逮捕し、発表した。いずれも黙秘している。 【写真】殺人容疑で再逮捕され、浅草署に入る細谷志保容疑者=2024年10月25日午前10時8分、東京都台東区、小林一茂撮影 　捜査1課によると、再逮捕されたのは、いずれも元会社役員の細谷健一（43）、妻の志保（38）両容疑者。2人は2017年8月ごろから18年6月ごろ、父親の勇さん（当時73）の自宅などで勇さんに不凍液の成分「エチレングリコール」を摂取させ、敗血症で死亡させた疑いがある。 　両容疑者は次女の美輝（よしき）ちゃん（当時4）、健一容疑者の姉の美奈子さん（当時41）に対する殺人容疑ですでに逮捕され、美奈子さんについては殺人罪で起訴された。美輝ちゃんへの殺人容疑については処分保留となっている。 　捜査関係者によると、美奈子さんが死亡した18年には、健一容疑者の両親も死亡していたことが判明。その後の捜査で、勇さんについて入院先の病院に保管されたカルテや血液、両容疑者のスマートフォンの解析などから、同様に不凍液を摂取させ殺害した疑いがあることが分かったという。 　同課はホテルの経営権や遺産相続のトラブルが事件の背景にあったとみて捜査。母親についても死亡の経緯を調べる。（遠藤美波、長妻昭明）