【分析】「聞く力」を数値化! 報道対応は1年間で141回。車座集会は2年間で46回開催。岸田政権2年間「聞く力」の成績表
岸田首相:141回 菅前首相:122回 安倍元首相:116回(注:日本テレビ調べ) 回数で見ると、岸田首相が一番多いことがわかります。 ただ、どの首相も1年間の間に100回以上は対応しており、その年に北朝鮮のミサイルが多く飛んだり、地震などの有事が多かったりすると対応回数も増える傾向にあります。 そのため、私たちはぶら下がりインタビューで首相が話した言葉の数、「文字数」を数えてみました。
岸田首相:14万2670文字 菅前首相:7万6388文字 安倍元首相:4万3369文字(注:日本テレビ調べ) 岸田首相が多く、岸田首相の1回あたりのインタビューに答える中身は菅前首相のおよそ1.9倍。安倍元首相のおよそ3.3倍。つまりそれだけ長くインタビューに答えていたといえます。 短くても中身が濃い場合もありますが、文字数が多い=長く答えているのは岸田首相の「丁寧に答える」姿勢がうかがえるといえます。 首相周辺も「首相自身ができるだけわかりやすく伝えようと、真摯に答えようとしている」と話しています。
■「車座」の数で見る岸田首相の“力点”
私たちが岸田首相の「聞く力」を数値化する上で、もう一つ注目したのが「車座集会」です。 「車座集会」とは、テーマを設けて首相が国民と円になって座り、意見交換を行う場で、岸田首相自らも「車座対話を積み重ねる」と強調するなど、国民の声を聞く機会として重要視してきました。
そしてこの車座ですが、2年間で少なくとも46回実施されました。その内訳を見ると、去年は経済をテーマにした車座が多い一方、今年は子育てが多くなっており、子育て政策に力を入れていたことがうかがえます。
■「話を聞いてくれている印象」 “聞く姿勢”は全員が評価
では、この車座に参加した方々は、岸田首相が「聞く力を発揮した」と感じているのでしょうか? 意見を聞かれた人がどう感じているか知るため、私たちは「子育て」の車座に絞り、参加者から直接話を聞きました。 「子育て」関連の車座は10回。参加した人数は50名以上。私たちはそのうち13名から話を聞きました。 まず、首相の印象や聞く姿勢について「首相は目を見てノートをとりながら話を聞いてくれた」「予定よりも時間を長く取ってくれた」などの声があり、話を聞いた全員が、「しっかりと話を聞いてくれている印象だった」と話していました。 また、肝心の「聞く力」はどうだったのかを知るため、車座での内容が実際に政策に反映されたのか、課題が改善された実感があるかを聞きました。 経済的困難を抱える子どもたちの支援をしている参加者は、「首相に積極的な公的支援をお願いしたところ、予算が増額され、官庁に担当部署が新設された」と話し、とても感謝していました。