〔東京外為〕ドル、153円台前半=実需筋の買いで小幅高(30日午後5時)
30日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、実需筋の買いでやや水準が切り上がり、1ドル=153円台前半で小幅高となった。日中はあすの日銀決定会合の結果公表などを控えてレンジ圏での推移にとどまった。午後5時現在、153円33~33銭と前日(午後5時、153円16~16銭)比17銭のドル高・円安。 ドル円は早朝、前日の海外時間にやや買われた流れを受け、153円30銭前後で取引された。午前9時以降、いったん緩んだが、その後は実需筋の買いが入り、昼前に153円40銭台に浮上。正午前後はやや伸び悩んだ。午後は153円30銭前後を軸とするレンジでの値動きにとどまった。 前日の海外時間は、欧州時間に153円50銭近辺まで水準を切り上げた。米国時間の序盤は153円80銭台まで上値を伸ばしたが、9月の米雇用動態調査(JOLTS)が弱めとなり、153円20銭台に反落。ただ、10月の米消費者景気信頼感指数が強めとなり、153円70銭台に戻した。終盤は153円30~50銭に伸び悩んだ。 東京時間は時間外取引で米長期金利が低下し、午前9時前後にやや緩んだが、五・十日要因の実需筋の買いや日経平均株価の堅調な展開などに支援され、底堅く推移した。ただ、「午後に入ってからは動意を欠いた」(為替ブローカー)という。日本時間の今夜に米GDP統計、あすに日銀決定会合や総裁会見など「重要イベントを控えているため、積極的に動きにくい地合いだった」(大手邦銀)と指摘されている。 ユーロも対円、対ドルでレンジ圏で推移した。午後5時現在、1ユーロ=165円89~91銭(前日午後5時、165円56~57銭)、対ドルでは1.0820~0822ドル(同1.0809~0809ドル)。