クリスマスセーターで着飾った130匹の犬たち、ロンドンをパレード!「ダサいセーター」はなぜ流行っている?
近年、イギリスではクリスマスの時期に、いかにもクリスマスらしい色や柄の、派手でダサいセーター(クリスマスジャンパーと呼ばれる)を着ることが定番となっている。そして、人間がド派手なクリスマスジャンパーを着るなら、犬たちも飼い主によって着飾られるのは当然の流れかもしれない。ロンドンでは、クリスマスジャンパーに身を包んだ犬と飼い主のパレードが行われ、BBCも取り上げる話題となっている。 【写真】ロンドンを練り歩いた、130匹のワンコたち! パレードが行われたのは11月30日のこと。クリスマスジャンパーを身にまとった犬130頭とその飼い主たちは、ロンドン中心部のセント・ジェームズ・パークを出発しバッキンガム宮殿まで練り歩いた。このパレードは犬を支援する慈善団体が主催したもので、パレードを見に集まった多くの人々が募金を行なった。 かわいらしい犬のパレードはこの時期、毎週のように行われている。たとえばコーギーのみによるクリスマスジャンパーパレードも毎年開かれており、今年も12月7日に行われた。コーギー好きで知られた故エリザベス女王も生前、このパレードのことを知っていたようで、愛らしいコーギーたちの写真を送った参加者に感謝の手紙が送られている。
なぜクリスマスジャンパーは流行したのか?
クリスマスジャンパーのルーツは、おばあちゃんが孫のために手編みして作ってくれた趣味の悪いセーターだという。欧米では長らく「子どもの頃の嫌な思い出」の定番とされていたが、1990年代~2000年代にかけて、SNSの興隆も相まって、そのダサさや悪趣味さが逆に良いと見直されたという。そのきっかけのひとつが映画『ブリジット・ジョーンズの日記』(2001年)。ヒロインの相手役(コリン・ファース)がクリスマスジャンパーを着て登場するシーンは、イギリスでの流行に大きく影響したと言われている。 イギリスでは今回の犬のパレード以外にも、クリスマスジャンパーにまつわる多くのチャリティイベントが行われている。たとえば、慈善団体セーブ・ザ・チルドレンは毎年12月にクリスマスジャンパーデーを開催し、その日をダサいセーターを着て子どものために募金する日としている。今年は12月12日に行われ、人気アニメ「ひつじのショーン」による愛らしいPVまで作る力の入れようだ。 いまやクリスマスジャンパーは、クリスマスの新定番として定着しつつある。いずれ日本にもこの波が押し寄せ、可愛い犬たちのパレードを見られる日が来るかもしれない。
text : Itsuki Yoshii