マインドフルネス瞑想はなぜ効果があるのか…頭の中を「あるがまま」モードに切り替えると…
マインドフルネス瞑想は、簡単に言ってしまえば悩みごとやストレスの解消につながる瞑想法です。しかし、いまはそのような概要だけが広く伝わっていて、本当の意味や正しいとりくみ方が、あまりよく理解されていません。 【画像】死刑囚が「アイマスク」をするヤバすぎる理由 マインドフルネスとは、本来、いまこの瞬間に起こっている感覚や感情、思考に気づき、そのままに受け入れること。そのような状態になるための瞑想が、マインドフルネス瞑想です。 思考にただ気づくだけで、よい考えとも悪い考えとも判断しません。判断しないで、またいまこの瞬間に気づきを向けます。それをくり返すと、感覚や感情、思考が瞬間に変化すること、すべては一瞬に消え去ることがわかってきます。そうしてマインドフルになり、一つひとつの雑念に振り回されなくなるのです。 ここでは、『図解 マインドフルネス瞑想がよくわかる本』(有光興記監修、講談社刊)のエッセンスを、全8回にわたって紹介。マインドフルネス瞑想は、特別な場所や道具、知識を必要としないため、誰でもすぐにおこなえます。実践を重ねるうちに気持ちがすっと軽くなり、よけいな考えに振り回されなくなっていることを実感するようになるでしょう。今回は、瞑想のしくみと効果についてご紹介します。 『「マインドフルネス瞑想」とは? ストレスが減り、仕事も人間関係もうまくいく! 』より続く マインドフルネス瞑想がよくわかる 第2回
悩みが生じやすいのは「ドゥーイング・モード」
人はなぜ悩むのでしょうか。それは、あれこれと欲しがってしまうからです。生きていれば、仕事や人間関係がうまくいかないときもあります。そこで「こうだったらいいのに」と理想を追い求めると、その思いが叶わず、悩みはじめるのです。 欲求にとらわれ、悩みを深めていく人は、つねになにかを考え続けています。ひとつのものごとに直面したとき、「こうあってほしい」という思いを抱え、そのために「どうしよう」と考えはじめて、止まらなくなるのです。 このように、つねになにかを考えたり、行動しようとしたりしている状態を「ドゥーイング・モード」と呼ぶことがあります。多くの人がふだん、無意識にこのモードになっています。生きていくうえでは、よく考えることも重要ですが、このモードのときには悩みが生じやすいという特徴があります。