ご飯はどれくらいの時間保温できる?冷凍ご飯をムラなく解凍するコツとは?管理栄養士が解説
暑い日が続くとなるべく料理時間を短縮したくなりますよね。ご飯の炊飯も多めに炊いて、冷凍している家庭も多いのではないでしょうか?今回はご飯を保温できる時間の目安と、ご飯をおいしく冷凍する方法をご紹介します。 <写真>ご飯はどれくらいの時間保温できる?冷凍ご飯をムラなく解凍するコツとは? ■ご飯はどれくらいの時間保温できる? 炊き立てのご飯は白くツヤツヤしていて、それだけで食がすすみますよね。一方、炊飯器で炊いて時間が経ったご飯は、黄みがかりパサパサしてしまいがちです。どれくらいの時間、保温できるのでしょうか? 炊飯器で保温できる時間は機種によっても異なりますが、一般的な目安は5~6時間程度、長くても半日が限界とされることが多いようです。特に夏場は、ご飯がおいしく食べられないだけではなく、傷んでしまう危険性も。ご飯には元々バチルス菌という菌が存在します。これは高温でも死滅しない、耐熱性のある菌。長時間保温状態にあると、栄養、水分、温度の条件が揃う為、バチルス菌が繁殖してしまう可能性があるのです。その為、メーカーが推奨する保温時間を確認するようにしましょう。 また予約炊飯の機能は便利ですが、状態によっては菌が繁殖してしまう可能性がある為、夏場は避けた方が無難かもしれません。朝食に炊き立てのご飯を食べたい場合は、浸水させたお米を冷蔵庫で保存し、朝に早炊きモードで炊く様にしましょう。 ■ご飯をおいしく冷凍する方法は? 炊飯したご飯を一度に食べ切れない場合、冷蔵保存をしている家庭もあるかと思います。ただ冷蔵より冷凍の方がおすすめ。なぜなら、ご飯に含まれるでんぷんは温度が下がると生米のようにパサパサした状態に変化してしまいます。それが最も進むのが2~3℃と言われているので、冷蔵保存はご飯が劣化しやすいのです。その為、まとめて炊飯したり、一度に食べ切れない場合は、冷凍保存がおすすめです。冷凍する際のポイントは以下の通りです。 ①炊き立てのご飯をラップで包む 冷めてからラップに包んでいる方もいるかもしれませんが、冷める間にご飯の水分は失われてしまいます。その為、冷凍する場合は、炊き立てのご飯を茶碗一杯分づつラップに包むのがおすすめ。蒸気ごと包むイメージでぴったりと密封します。この時に押し潰してしまうと解凍した時にベタついてしまうので、ふんわりと優しく包みましょう。 ②真ん中をくぼませる 冷凍ご飯は中央部分が温まりにくい為、ご飯の真ん中をくぼませる、もしくは中央に穴を開けるようにすると、解凍するときに均一に温まりやすくなります。 ③粗熱を取ったら、アルミトレイにのせて急速冷凍 熱い状態のご飯を冷凍庫に入れると、周りの食品が傷んでしまうので、粗熱をとってから冷凍庫に入れます。アルミトレイの上にのせて、急速に冷凍をするとご飯の風味を損なわずおいしく冷凍できますよ。 ぜひ試してみてくださいね。 <参考> 『食品保存の便利BOOK』 食のスタジオ編(西東社) Panasonic 冷凍ごはんをもっとおいしく食べるには?おすすめの保存方法や炊き方をご紹介 TIGER ごはんの保温期間は?冷凍する方が美味しくてお得?気になるおひつは? ライター/和田梓(管理栄養士)
和田 梓