【西武】アギラー退団でも解消されない中軸問題「打線の形になる外国人を…」
中軸は新助っ人頼みか…。西武は30日にヘスス・アギラー内野手(34)との契約を延長しないことを発表した。 メジャー通算114本塁打を誇り、大砲候補として期待されたアギラーは当初「自分は長打だけでなくアベレージも残してきたので、その部分でもチームの勝利に貢献していきたい」と意気込んだが、NPBへの適応に苦しんだ。初球のストライク球を振りにいけない傾向を早々と見抜かれ、出場30試合で打率2割4厘、2本塁打、10打点。右足首の痛みで5月8日に登録を抹消され以降、一軍出場はなかった。 推定年俸は2億1000万円。球団は渡米を許可して8月には「右足関節後方の鏡視下クリーニング手術」を行い、回復と来季契約の可能性を探ったが、最終的にリリースが決まった。 今季の歴史的低迷は得点源となるクリーンアップを組めなかった点にある。アギラーとコルデロ、ガルシアの3人でわずか打率1割6分4厘、4本塁打、18打点。打線の起爆剤にすらならず、チーム周辺から国際部に対して「守備には目をつぶるとしても、何とか打線の形になる外国人を取ってきてほしい」とのリクエストが出ている。 西口新体制となったチームはこの日から宮崎・南郷、埼玉・所沢に分かれて秋季キャンプをスタートさせた。南郷キャンプでは攻撃陣の底上げを託された新任の仁志敏久野手チーフ兼打撃コーチ(53)も初日から熱血指導に当たったが、一朝一夕に来季の主軸打者が現れるとも限らない。 先日のドラフト会議でも即戦力と呼べる野手は2位指名の渡部聖弥外野手(22=大商大)だけ。高橋、平良、今井といった主力投手を交換要員に他球団の主軸打者を獲得する大型トレードでもない限り、来季も西川や山村、野村らを育成しながら、中軸は外国人選手に頼らざるを得なさそうだ。
東スポWEB