【映画大賞】藤竜也、初の助演男優賞「大いなる不在」で認知症を患った元大学教授演じる
<第37回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞(日刊スポーツ新聞社主催、石原音楽出版社協賛)> 【写真】助演男優賞を受賞した藤竜也 藤竜也(83)が初の助演男優賞を受賞した。27日に日刊スポーツ公式YouTubeチャンネルでプレミア配信された特別番組内で発表された。 「大いなる不在」(近浦啓監督)では、認知症を患った元大学教授を演じた。妻と幼かった主演の卓(森山未來)を捨てたが警察に捕まり、成人した息子と久々に再会を果たすも、認知症で別人のようになった父を好演した。 ▽藤竜也の受賞コメント 日刊スポーツ映画大賞、助演男優賞、ありがとう。長旅してね、途中で思いがけないおもてなしをいただいて、「元気を出せよ」と言われたような気持ちがします。うれしいですね。こういう賞をいただけるということは、誰もそうしょっちゅうあることではありませんが、「大いなる不在」という近浦啓さん監督の映画に出させていただいて、おかげで晩年にこのようなうれしいことがありました。みなさん、ありがとう。ありがとう。 ◆藤竜也(ふじ・たつや)本名・伊藤龍也。1941年(昭16)8月27日、中国・北京生まれ。66年渡哲也さん主演映画「嵐を呼ぶ男」で存在感を見せ、70年代の日活のアクション映画「野良猫ロック」シリーズで活躍。76年、故大島渚監督「愛のコリーダ」で第1回報知映画賞主演男優賞受賞。「大追跡」やNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」などテレビドラマにも多数出演。 ◆大いなる不在 卓(森山未來)は、小さい頃に自分と母を捨てた父(藤)が警察に捕まったという連絡を受ける。久々に再会した父は認知症で別人のようになり、父が再婚した義理の母直美は行方不明になっていた。卓は次第に父の人生をたどっていく。