バスから自転車は見えていない! サイクルスクールでバスの死角体験
バスから自転車は見えていない! サイクルスクールでバスの死角体験
1月11日、神奈川県川崎市にある向か丘自動車学校でスマートコーチング主催の「サイクルスクール@向か丘自動車学校」が開催された。従来のロードバイクを安全に楽しく乗りこなすテクニックに加え、神奈川県警宮前署による安全講習や、西東京バスの協力で「バスドライバー視点の死角体験」なども新たに追加された。また、今回は緊急事態宣言下での実施となったが、昨年7月、9月の実施時と同様に感染症予防策を講じた上、交通安全啓発も重要であることから、参加者を100名以下に抑えての開催となった。
バスの運転席から自転車は見えていない! 死角を意識しよう
普段乗ることができないバスの運転席への乗車体験。この日はモデル日向涼子さんも参加し、安全に走るための講習を受けた。 今回、新たに追加された講座内容では「バスドライバー視点の死角体験と」題し、吉村健央さんはじめ西東京バスのスタッフによる自転車に乗る際の注意点が解説された。 「バスは大きくて皆様からはよく見えますが、運転席からはこの小さな左右のミラーで走行しながら確認しています。特に左側歩道に街路樹等があるとさらに確認が困難になります」。 つまりバスからは見えていない「死角」があり、そこにいる自転車は気づかれにくいということだ。このため、自転車は無理やりバスを追い越してはいけない。 バスの左側の死角。自転車に乗っているとバスは見えるが、バスのドライバーからはこれだけ見えていない。特に左からのすり抜けは、左折巻き込みの危険性が高い。
バスがウインカーを出したら右側から抜くのはNG
バスの右側も死角になる箇所がある。さらにバスが発進時にはドライバーが見ていない瞬間もあるため追い越すと事故のリスクが高くなる。 具体的に自転車でバスを追い越す際の注意を見ていこう。 「バス停にバスが停車中の場合、自転車は右側から追い抜いていると思いますが、バスの右ウインカーが出たら譲って欲しいです。発進する時、ドライバーはまわりを見ていますが真後ろは確認できません。また、発進する時、ドライバーは特に車内のお客様の動向を気にしていて真後ろをずっとは見ているとは限りません。自転車は細く速度が速くて気づきにくく、音がしないので認識できないときが多々あります」。 バスはいったん発車してから急ブレーキをかけてしまうと乗客のケガにつながるため、なかなか止まれない。加速に備えて体制をとっている乗客が、急ブレーキで転倒してしまう可能性が高いからだ。こうした事情からバスが動き出したら無理な追い越しはNGなのだ。