40代から増える「足首の捻挫」を甘くみないで!
ちょっとした段差で足をひねって、足首を捻挫した…といった声が増えてくる40代。スポーツ時だけでなく、日常生活でも足元の衰えを感じるようになったら要注意! 捻挫をしたとき、どのようなことに気をつけたらいいのか? 整形外科医でピラティスインストラクターでもある武田淳也さんに聞いた。
最も多いのが足首の内反捻挫
「捻挫とは関節に不自然な強い力がかかることで、靱帯(じんたい)や腱、軟骨を損傷した状態のことです。足首をはじめ、手首、指の付け根、肩、膝など、関節ならどこでも起こりますが、そのうち、最も頻発するのが足首です。なかでも、足裏を内方向にひねって、外側くるぶしの前部分、前距腓靱帯(ぜんきょひじんたい)を損傷する内反捻挫が約9割を占めます」(武田先生) 足をひねる原因で多いのは、スポーツ時では、走っているときに他人の足を踏んでしまったり、急に止まろうとしたときなどだ。それ以外には、歩行時にわずかな段差で足をひねったり、階段を踏み外すなど、ちょっとした瞬間に傷めることがある。 ハイヒールや厚底靴、サボなどの靴を履いていたり、酔ったときなどに起こすケースが多いようだ。筋力や柔軟性の低下など、年齢を重ねると増えてくる。 ◆症状は外くるぶしの前の腫れや痛み 捻挫を生じると、外くるぶし(外果)の前や下部分が腫れて、痛む。内出血で青あざができることもある。重度の場合は、靱帯が完全に切れてしまって、歩行が困難になることも! 【軽度】 腫れも痛みも軽く、一時的に靱帯が伸びている状態。腫れがほとんど見えないか、少し確認できる程度で、歩行に問題はない。 【中度】 靱帯の一部が切れている状態で、痛みと腫れや関節に張りを感じる。変色が見られることも。軽い可動域の低下がみられ、歩行に痛みを伴う。 【重度】 靱帯が完全に切れて、関節が不安定になった状態だ。激しい痛みと腫れ、張りや変色がみられる。可動域の低下がみられ、歩行が困難になる。