自民・石破新総裁「10月27日に解散総選挙」表明 “党内勢力図” 一変…総裁選の舞台裏
先月30日、石破政権による新しい自民党役員が決定しました。 【画像】石破政権誕生 総裁選のライバルへの処遇
■新党役員決定、組閣どうなる?
石破政権の主な顔ぶれです。 自民党の最高顧問には、麻生副総裁。 副総裁には、菅前総理。 幹事長には、森山総務会長。 総務会長には、鈴木財務大臣。 政調会長は、小野寺元防衛大臣。 選挙対策委員長には、総裁選で3位となった、小泉元環境大臣が就任することになります。 主な閣僚です。 官房長官には、総裁選にも出馬した林官房長官が再任。 財務大臣は、加藤元官房長官。 加藤氏も総裁選に出馬しました。 外務大臣は、岩屋元防衛大臣です。 総裁選で2位だった高市経済安保担当大臣は、総務会長を打診されましたが、固辞しました。 高市氏はX(旧ツイッター)での投稿で、 「間もなく新しい内閣が発足しますが、1人の国会議員として働いてまいります」とコメントしています。 高市氏の本音です。 政治ジャーナリスト・田崎史郎氏の取材によると、「幹事長ポスト以外は受けない」と周辺に話していたということです。 2012年の総裁選後、安倍氏が決選投票で敗れた石破氏を幹事長に起用したことが念頭にあるということです。 総裁選のライバルたちの処遇です。 政権に取り込んだのは、林氏、加藤氏、小泉氏。 ポストを打診したけれど固辞されたのは、小林氏と高市氏。 茂木氏、上川氏、河野氏は決まっていません。
■「結局、岸田だ」石破氏 逆転劇の裏に“キングメーカー”
自民党総裁選の結果を見ていきます。 1回目の投票結果です。 トップは高市氏、議員票が72票、地方票が109票、合わせて181票。 2位が石破氏、議員票が46票、地方票が108票、合わせて154票。 過半数を獲得した候補者がいなかったので、上位2人の高市氏と石破氏が決選投票に臨みました。 決選投票の結果です。 石破氏が、議員票は189票、地方票は26票、合わせて215票。 高市氏が、議員票は173票、地方票は21票、合わせて194票となりました。 先月25日、この番組で田崎さんは「決選投票が石破氏・高市氏なら、高市氏の可能性が高い。『反石破感情』で、麻生派、安倍派、茂木派が高市氏に乗ると思う。決選投票になると(議員票の)大半は高市氏に流れる」と話していました。 勝敗を分けたのは、議員票の積み増しです。 石破氏は、1回目が46票、2回目が189票で、143も票を積み増ししました。 高市氏は、1回目が72票、2回目が173票で、積み増しできたのは101票でした。 総裁選の3日前の夜に、岸田総理から石破氏へ電話がありました。 岸田総理は、「成長と分配の好循環を続けてもらうことが大事だ」と話したということです。 これを受けて、石破氏は次の日、会見で、「岸田政権の成果を引き継いでまいりたい」と話しました。 総裁選の前日には、麻生副総裁から岸田総理に電話があり、「石破ではダメだ。高市は難点はあるけれども、麻生、茂木、岸田で支えればなんとかなる」と話したということです。 これを受けて、岸田総理は、「宏池会(旧岸田派)の雰囲気を申し上げるならば、石破氏も選択肢に入ります」と答えたということです。 岸田総理は総裁選当日、直前まで仲間と協議をして、「高市さんでは政策が合わない」と小泉氏か石破氏への投票を伝達したということです。 総裁選終了後です。 高市陣営は、「結局、岸田だ。派閥の理論みたいなものでひっくり返された」と話したということです。