<機動戦士ガンダムSEED FREEDOM>福田己津央監督から“ラクス”田中理恵へ ミーア誕生秘話も 手紙全文
「SEED FREEDOM」は「SEED DESTINY」の続編で、福田己津央監督らテレビアニメのスタッフが再集結した。劇場版は、2006年に制作が発表されたものの、その後は長らく続報が途絶えていた。発表から約18年の時を経て、公開されたことも話題になっている。1月26日に公開され、9日間で興行収入が18億円を突破するなどヒットしている。
◇福田己津央監督の手紙全文
田中理恵様へ
ラクス・クライン誕生日おめでとう。そして理恵ちゃん。ガンダムSEED放映から20年以上ラクス・クラインを演じてくれて、ありがとう。理恵ちゃんの声と芝居がキャラクターに深みと感情の豊かさを与えてくれて、ラクスがファンの人たちにとっても特別なキャラクターになったと思います。特に今回のFREEDOMは良かった。
そして透き通るような歌声は、今回は披露することはできなかったですが、ラクスというキャラクターの思いを伝えてくれる素晴らしいものでした。理恵ちゃんの熱意と才能によって、ラクスが生き生きと画面の中で動き、ファンの共感を呼び起こしてくれました。
20年前を覚えていますか? ラクスとしての初めてのアフレコ。どちらかといえば、メインキャストの中では後発で参加する形でしたが、それでも現場に早く溶け込もうと、必死に頑張っている理恵ちゃんの姿が今も思い出されます。あの当時はキャストのほとんどが声優事務所所属で、理恵ちゃんは普通の芸能事務所? でしたっけ? 少しアフレコの所作とか、皆との関わりが若干微妙だったことは覚えています。
そのことは特に両澤が気にしていました。やはりSEEDのメインキャストの一人ですから。そしてこれから物語の上で大きな役割を果たさなければいけない人で。両澤はあなたにとても期待をかけていました。だからあれこれと世話を焼いて、結構うるさい姑になっていたと思います。
理恵ちゃんは何役でオーディションを受けたか覚えていますか? 一番最初のオーディションに実はラクスはいないんです。理恵ちゃんはフレイでオーディションを受けていました。結果は桑島さんになりましたが、理恵ちゃんも候補として残っていたのです。