ブレーキフルード劣化の原因は? 劣化の確認方法と簡単な交換方法も解説!!【DIY整備のギモン】
ブレーキフルードが劣化するとどうなるか?
とはいえ、無限に水分を吸収できるわけではありません。当然、水分量が増えるほどに沸点は下がっていってしまいます。ブレーキフルードに吸収された水分が、許容範囲内であれば走行に支障ないのですが、吸収した水分量が増えてくると、さすがのブレーキフルードも、その性能を維持することができなくなります。 水分が増えることでブレーキフルードの沸点が下がり、高温時に気泡が発生しやすくなる「ベーパーロック現象」を引き起こすリスクが高まるのです。これにより、ブレーキの効きが急激に悪化する可能性すらあります。そうして、ブレーキが効きにくくなり、最悪の場合、まったく効かなくなることも。 また、ブレーキフルード内の水分が増えることで、キャリパーやマスターシリンダー内の金属部分が錆びやすくなり、腐食を発生させてしまったり、部品の寿命が縮まってしまうのです。
フルード交換のタイミングは?
では、どのタイミングでブレーキフルードを交換すれば、良いのでしょうか? 一般的には、2年に一度の交換が推奨されています。しかし、頻繁に乗るライダーや過酷な環境での使用が多い場合は、1年に一度の交換を検討しましょう。詳しい交換サイクルについては、自身の愛車の取扱説明書を参考にしてください。また、ブレーキフルードの色も交換の目安になります。 新品のブレーキフルードは透明で透き通っています。この状態なら最高のパフォーマンス発揮してくれますが・・・これが黄色っぽく濁ってきたら、ブレーキフルード劣化のサインです。早めに交換しましょう。 もし赤っぽい色になっていたり、ドロドロし始めていたら、もうそれは使用限界をオーバーしています。すぐに交換しましょう。そのまま走るなんて、もっての外です!
簡単な交換方法! タンクの中身を入れ替えるだけでも効果あり
「ブレーキフルードの交換って難しそう…」と思っているあなた! ブレーキフルードが黄色っぽく濁り始めている段階だったら、簡単にできる方法として、タンク内のフルードを入れ替えるだけでも、一定の効果があります。 シリンジなどで古いフルードを吸い取り、その上から新しいフルードを注ぐだけで、少なくとも一部の劣化したフルードを排除することができます。 完全ではありませんが、一回だけでなく、しばらく動作させてからまた交換することで、効率は悪くてもブレーキフルードを入れ替えることは可能です。フルードを吸い取るときは、エアの混入防止のために、完全には抜き取らないようにしましょう。また、交換中のレバー操作は厳禁です。