【サヨナラ50cc】警察庁が発表、2025年4月から原付免許で特定の125cc以下に乗れる「新基準原付」がスタート
施行日に合わせ、来年4月までに新原付モデルが発売される?
現在、原付一種を販売しているホンダ、ヤマハ、スズキの3メーカーのいずれも未だ正式に撤退を表明していないが、ホンダは2025年5月で生産終了の見込み。来年4月に制度改正となれば、ホンダが「5月に生産終了」する情報は正しいと予想できそうだ。 ホンダからOEM供給されているヤマハも、ホンダが生産を終了すれば同じ道を辿るはず。さらにスズキも撤退の方針という。既に一部車種は予約が殺到しており、買いにくくなっているとの情報もある。 2024年9月2日現在、新原付モデルはまだ登場していない。既にメーカーは新原付を開発中との噂だが、2025年4月の新原付制度スタートに合わせ、発売される可能性は十分あるだろう。 ちなみに、1958年の初代デビュー以来、庶民の足として活躍してきた50ccのスーパーカブシリーズも生産終了の見込み。しかし、ホンダ首脳が「スーパーカブはなくなりません」と明言しており、スーパーカブ110(30万2500円)をベースにした新原付版が登場すると予想される。
不正改造と判別方法は今後の課題、意見は9月下旬まで募集中
今後の課題として残されているのが「不正改造防止策」と「判別方法」だ。 新原付は、ブランニューモデルを新規開発するのではなく、既存の125cc以下をベースにデチューンされる見込み。容易に出力を戻すことができれば、原付免許で125ccに乗れることになってしまう……。 出力制御の詳細な方法は未定だが「スロットル開度の規制など物理的な制御」「燃料噴射コントロールなどECUによる制御」および両者の組み合わせが自工会では検討されている。完成車でも最高出力が測定できる仕組みの導入も含め、簡単に不正改造できないようメーカーにはぜひお願いしたい。 従来の125cc以下とすぐ判別できる制度も重要。原付二種(51~125cc)は前後の白いマークとピンクナンバーで50ccの原付一種と区別しているが、同様にパッと見て新原付とわかるシンボルが必要だ。 さらに価格も気になるポイント……。国内4メーカーの50ccクラスでは現在、レッツ(スズキ)の17万8200円が最安。検討会で試作車として登場したビジョン110(ディオ110)は21万7800円~で、125cc前後のクラスではリーズナブルな価格を実現している。新原付も20万円を下回る価格になると嬉しいのだが、果たして!? ――警察庁ではパブリックコメントを9月28日まで募集。意見のある人は送ってみてはどうだろうか。
沼尾宏明