【ブルータス、お前もか!】 型式申請における不正調査 トヨタで6つの事案が発見された
不正発覚に対してトヨタは、今後どうするのか?
今回の不正発覚に対して、トヨタ会長である豊田氏は、会見後半に行われた質疑応答で「正直、残念な気持ちと、ブルータスお前もか! という感じじゃないでしょうかね」と心中を説明した。 また、「再三、申し上げているように、トヨタは完璧な会社じゃないんですね。今回の、国交省のリーダーシップのもと調査に全面協力させていただく中で、トヨタからも問題が出てきたことは、ある面、私自身は、ありがたいことだと思っております。 間違いをしたときには一度立ち止まり、現地現物で何が起きたのか確認することで、“我々には、まだカイゼンの余地がある”という気付きを得ることができたと思っております」という。 今回の問題に対して、トヨタは「TPS自主研究会」を立ち上げ、認証業務の見直しを実施したという。そこでわかったのが、認証業務とは非常にリードタイムが長く、そして内容があいまいで属人的であることであった。 そこで、今後に向けて業務の標準化やプロセスの明確化を、本年中を目標に進めてゆくことにしたというのだ。 「ぜひともこれをグループ全体の共通の物差し、共通のカイゼン思想の風土づくりに結び付けるいいチャンスが到来したと思っておりますので。ぜひとも、もうちょっとお時間をちょうだいしたいと思っております」と豊田会長は述べる。 今回の騒動をきっかけに、業務を見直し、二度と不正の発生しない体制を作り上げてくれることを祈るばかりだ。
鈴木ケンイチ(執筆) AUTOCAR JAPAN(編集)