『室井慎次』森下の泣ける名シーンに衝撃事実 遠山俊也が明かす室井との再会秘話
「おべででけだたすか」の一言でまさかのNG連発
だが、「本当はあんまり言いたくないエピソードです」と前置きして、遠山は「その後すぐ、柳葉さんは『森下の台詞、秋田弁で』ってバーッと書いてくださったんですけど、そのシーンで僕、死ぬほどNG出しちゃったんです」と衝撃の事実を明かした。「『おべででけだたすか(覚えててくれたんですか)』という一言です。テストとか、僕が後ろ向きのカットとかは大丈夫だったんですけど、僕の正面の顔向けになった途端、何故だか噛みまくって、ぜんぜん言えなくなってしまって……。もう10回も20回も間違えて、間違えすぎて笑うしかなくなって、僕のいちばん嫌いなNGを出してヘラヘラ笑ってるタイプの役者になってました(笑、、、えない)」としきりに反省する。
「柳葉さんはさすがでした。怒りもしないし、嫌な顔もしない。何回もつきあってくださいました」と感謝をささげるも、「でも、途中で『これ、間違った台詞のほうが、森下が緊張してる感じが出ていいんじゃない? ねえ、監督』とおっしゃって。本広(克行)監督も『そうですね、そのほうが臨場感あるかもしれないですね』って。僕は焦りまくって必死で『ちょっと待ってください!』とお願いしました(笑)。やっと最近、心の傷が癒えてきたところです」としみじみと心境を語った。
それが今作屈指の名シーンになっていることには、「感動したとおっしゃってくださる方には本当に申し訳ないです」と前置きしつつ、「すごくありがたいし、うれしいです」と素直に喜びを表した。「きりたんぽ鍋のシーンは、連ドラ当時も書いてくださってうれしかったですし、そのつながりをまた作ってくださって、撮ってくださった。もう、本当に幸せでした」とうれしそうに語るも、「でも個人的には、森下は絶対、室井さんと一緒にきりたんぽ食べちゃいけないと思ってます。別に君塚(良一・脚本)さんもわざわざ書かないと思いますけど(笑)」
そのシーンについて、柳葉は遠山が涙ぐんでいるように見えたとシネマトゥデイのインタビューで語っていたが、「室井さんときりたんぽシーンへの思い入れと、台詞を間違えまくった悔しさと、両方の思いが出ていたのかもしれません(笑)。自分では泣いてたとは思ってないですけど、滲んでいたように見えたなら、それはその人の見方ですから、どうとでも解釈していただいていいです(笑)」