北朝鮮が3発の弾道ミサイル発射、EEZ外に落下と推定-防衛省
(ブルームバーグ): 北朝鮮が18日午前7時台から同8時台にかけ、3発の弾道ミサイルを北東方向に向けて発射した。いずれも日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下したとみられ、被害の報告はないという。防衛省が発表した。
弾道ミサイルの発射は約2カ月ぶり。防衛省によると、3発はいずれも最高高度約50キロメートル程度で約350キロメートル程度飛行した。米国のブリンケン国務長官がソウルを訪れており、韓国の趙兌烈外相と会談する予定だ。
岸田文雄首相は18日午前の参院予算委員会で、弾道ミサイル発射は国連安全保障理事会決議違反であるとして「強く非難する」と述べ、厳重に抗議したと語った。関係省庁に対し、情報収集の徹底や関係国と連携して対応するよう指示したという。
北朝鮮は2024年に追加で3基の偵察衛星打ち上げを目指し、韓国との関係も見直す方針を示している。1月14日は極超音速機動型操縦戦闘部を装備した固体燃料の中長距離弾道ミサイル(IRBM)の試験発射を行った。2月14日までの1カ月間では5度にわたり、巡航ミサイルを発射するなど挑発行為を繰り返している。
国営朝鮮中央通信(KCNA)によると、金正恩朝鮮労働党総書記は米韓合同軍事演習が行われていた今月7日、ソウルを攻撃可能な大砲部隊の射撃を含む軍事訓練を指導した。
一方、日本に対しては金総書記が1月の能登半島地震に関連して見舞いの電報を送ったほか、妹の金与正朝鮮労働党副部長が2月15日、日朝首脳会談実現の可能性について言及した異例の談話を発表した。
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--取材協力:Jon Herskovitz、小野満剛.
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Takashi Hirokawa