「直球の成分が今永昇太に匹敵。10戦で打率.313」DeNAの2023年ドラ3は二刀流を台湾で磨いていた…“育成落ち”ホークス風間球打のWL成績は?
2024年、セ・リーグ3位から日本一へと駆け上がった横浜DeNAベイスターズ。アナリストとして学んだ異色のコーチや、台湾のウィンターリーグで研鑽に励んだ選手たちに話を聞いた。〈全3回の3回目〉 【貴重写真】大谷17歳、超細いのに甲子園で衝撃の特大HR、ぷっくり捕手な村上17歳。ガリガリな柳田、ヤンチャそうな学ラン姿の張本、実は投手だった王さん…名選手140人超の高校時代を見る
2023年のドラ3が台湾で二刀流を磨いていた
アジアウィンターベースボールリーグ(AWB)は台湾のプロ野球連盟中華職業棒球大連盟(CPBL)が主催するウィンターリーグで、毎年、台湾、日本などのプロ野球、社会人野球の選手が混成チームを作って1カ月弱の期間、台湾の球場でリーグ戦を行う。 そこでは投手交代のため、第1回と第2回で取り上げた八木快コーチがマウンドに向かう姿があった。アナリストではなくコーチとして、しっかり選手に寄り添っているのを感じた。八木コーチのようなデータからアプローチできるコーチがしっかり機能しているのも、2024年に日本一に輝いたDeNAの強みなのだろうと思った。 台湾メディアから注目を浴びていたのは、武田陸玖という選手である。 山形中央高からドラフト3位で入団。外野手登録だが高校時代から左腕の二刀流で知られていた。プロ入り後は左肘の炎症で出遅れたが、すっかり回復したという。
ストレートの質が今永に匹敵、打率.313
実は球場で、AWLの初戦から最終戦まで武田を追いかけているという日本人女性と話をした。シーズン中もずっと武田を追いかけていたそうだ。 「“がんばれ”という声は聞こえました。ずっと追いかけてくださっているとは知りませんでした。ありがたいですね。今年後半からファームの試合に出て、フェニックスリーグも出場して、野手も投手もどちらもやれているんで。 球速は149km/hほど出ています。自分の良さは真っすぐの強さなので、それをどんどん生かしていこうと思っています。打者としては変化球が打てなかったりとか、左右で違う投手が出てくると打てないとか、対応力がないので、それが課題ですね」 AWBに同行している八木快投手コーチは、武田の投球について「ストレートの質というか、成分は今永昇太に匹敵するようなものを持っています。ボールの角度とかも結構似ているところがあって、ストレートで空振りとかファウルもよく取れます。今永もそうだったんですが、打者がボール球を振ってくれるんですね。まだまだの部分ももちろんありますが、期待できますね」とも話していた。 11日のCPBL山組との試合はNPB紅組の最終戦だった。最終回に上がった武田は快速球主体に3人でピシャリと抑えた。打者としては10試合32打数10安打、打率.313、投手としては4試合4回を投げて8奪三振1与四球、自責点0の0.00とほぼ完ぺきな内容だった。
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