トラウマ抱える吉川愛“まひる”を包み込む友情、佐野勇斗“広海”の言葉が染みる<マイダイアリー>
清原果耶がヒロインを務めるドラマ「マイダイアリー」(毎週日曜夜10:15-11:09、テレビ朝日系)の第3話が11月10日に放送された。まひる(吉川愛)の幼いときからのトラウマが明らかになる中、優希(清原)らの友情に心温まった。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】推し活グッズと共に満面の笑みを見せるまひる(吉川愛) ■大学生男女5人の等身大の姿を丁寧に紡ぎ出す 同作は、自分と他人との間に見えない距離を感じ、言語化できない悩みを抱える若者たちの等身大の姿を描く、完全オリジナルストーリーのヒューマンドラマ。社会人1年目の主人公・恩村優希(おのむら・ゆき)を清原が演じ、日々のささいな出来事をきっかけに大切な思い出を振り返る構成で、大学時代を共に過ごした仲間との何気ない日常とそのつながりをノスタルジックに紡いでいく。 優希の大学時代の仲間として、理学部数学科に大学3年生から編入した徳永広海を佐野勇斗、優希の友だちで同じ教育学部の白石まひるを吉川愛、同じく教育学部の長谷川愛莉を見上愛、商学部の和田虎之介を望月歩が演じる。 ■まひるの過去が明らかに 大学生になって迎えたオリエンテーションの日、我慢しても“あくび”が出てしまったまひるが隣を見ると、優希と愛莉にも伝染していた。そのとき「2人の前では、あくびしてもいいかもって。無意識にあくびするくらい、心許してもいいかも」と思ったという。その通りに3人は仲を深めていったが、大学3年になって出会った広海と虎之介の前では、まだあくびができなかった。 そんな中、まひるの“推し”が卒業公演をすることに。だが、その会場は、小学生のときに仲が良かった同級生の父による誘拐未遂に遭って必死で逃げた駅のあるエリア。近くに行くことすらできないトラウマになっており、公演は配信で見ることにした。 それでもトラウマを乗り越えようと、現地に行ってみるまひる。1度目は駅の改札を出てすぐに息が荒くなってしまい帰宅。2度目は少し先に行くことはできても立ちすくんでしまっていたが、そこに優希と愛莉がやって来た。大学で「今日は?」と予定を聞かれたこと、またその前からのまひるの様子から心配していて、2人ともバイト先から駆け付けたのだ。しかも、2人はほぼ同時にまひるに連絡をしていた。 ■心を許し合う5人の「心のふるさと」な友情 まひるは、過去のことから心を許す友だちを作ることにどうしても躊躇(ちゅうちょ)してしまっていた。その彼女なりの見極めが、その人の前で“あくび”ができるかどうかだったのだ。「和田君も徳永君も同じかな。あくび、してもいいかな?」と言うまひるに、優希も愛莉も「いいと思う」と答えた。 その答えにほほ笑んだまひるは、その夜「明日、みんなに聞いてもらいたい話があるんだけど」とメッセージ。すぐに了承のスタンプを返した4人は、翌日にまひるの過去を聞いた。「忘れなきゃいけないのに…私、本当弱いから」とつぶやくまひる。すると広海が口を開いた。 「人生に命題はないんじゃないかな。乗り越えるのが正しいとか間違ってるとか、忘れるのが正しいとか間違ってるとか、そんなの誰にだって決める権利ないんじゃないかな。人生の道の途中に、乗り越えられないくらいのものを置いたのは誰って、勝手に置かれたものに、なんで立ち向かわなきゃいけないのかな」。 “命題”という数学が得意な広海らしさがありながら、優しくて深い言葉。視聴者からも「すごく響いた」「広海の言葉染みる」「すごく刺さった」といった声が。 その後、虎之介は広海と共にまひるの推しの公演に行って、握手をした手をどこにも触れないまま帰ってきて、まひるに間接握手をしてあげた。そんなまひるは、広海と虎之介がいる前で、自然とあくびが出ていた。 虎之介が目指す5人の友情は、ふとしたときに帰ってきていい場所という意味の「心のふるさと」。その始まりに心が温かくなった。ただ、これからその友情と両立するのか、恋愛模様の予感も見えてきた。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部