「レクサス」のEV新工場を上海に、トヨタが単独出資建設で最終調整…認可ならテスラに続き2社目
トヨタ自動車は、中国・上海に高級車ブランド「レクサス」の電気自動車(EV)を製造する新工場を建設する方向で、中国当局と最終調整に入った。合弁ではなく単独出資の工場で、早ければ2027年頃の稼働を目指す。認可されれば、外資として米EV大手テスラに次ぐ2社目の単独出資工場となる。 【写真】レクサス充電ステーション(東京都千代田区で)
トヨタは現在、中国で地場大手の中国第一汽車、広州汽車と合弁の車両工場を運営している。中国では外国車メーカーのシェア(占有率)低下が続き、ホンダや日産自動車も生産の縮小を決めているが、トヨタは開発や生産機能の強化に踏み切る。中国市場が今後、EVやプラグインハイブリッド車(PHV)で世界をリードする可能性が高いとみている。建設に伴い雇用を拡大させる方針で、経済低迷に悩む中国政府にも利点がある。
中国では、01年の世界貿易機関(WTO)加盟を機に日米欧の自動車メーカーの進出が本格化した。単独出資は認められず、合弁相手の現地企業も2社までに規制されていたが、外資導入の促進を目指す中国政府は18年から自動車分野の外資規制を段階的に撤廃し、テスラが外資として初めて単独出資の工場を上海市に稼働させた。