害虫〝クビアカ〟キーホルダー 福島県作製、早期発見へ「特徴覚えて」
害獣イノシシ革を有効活用
福島県が、果樹に大きな被害をもたらす特定外来生物・クビアカツヤカミキリのキーホルダーを作った。素材には、同じく農業被害を及ぼすイノシシの革を有効活用した。焼き印された同害虫のイラストの“クビ”部分を購入者が赤く着色する仕様で、同害虫の特徴を覚えてもらい、早期発見・封じ込めにつなげる狙いだ。 クビアカツヤカミキリは、幼虫が桃や梅、桜などの樹皮の下に潜って食害し、木が枯死することもある。2012年に国内で初めて被害が確認され、関東や関西などの14都府県に侵入が拡大。桃の収穫量が全国2位の福島県では、隣接県で侵入が確認され、農家らの危機感が高まっている。 キーホルダーは県農業総合センターが企画し、伊達市農林業振興公社と製作。首に見える胸の部分は、赤いペンで塗ることができる。担当した同センターの藤田剛輝主査は「赤い“クビ”をより印象付けたかった。手遅れになる前に対処するためにも、多くの人に外観の特徴を伝えたい」と話す。裏面には同センターの電話番号を掲載し、発見時すぐに通報できるようにした。 同センターの売店で1個1200円で販売している。
日本農業新聞