10万円を超えるスマートフォンがあります。どうしてノートパソコンより高いのでしょうか?
スマートフォンの価格が10万円を超えることには、多くの人が注目しています。特に、ノートパソコンを上回る価格のスマートフォンは、発売されるたびに話題になります。 本記事では、スマートフォンとノートパソコンの価格の違い、スマートフォンが高価である具体的な理由を解説します。さらに、価格が高いにも関わらずスマートフォンの購買意欲が落ちない要因についても分析しました。スマートフォン選びの判断材料として、役立ててください。
スマートフォンとノートパソコンの価格の違い
スマートフォンとノートパソコンの価格は、エントリーモデルと上位モデルで大きく異なります。エントリーモデルのスマートフォンは、iPhone・Androidともに6万円程度からです。一方、エントリーモデルのノートパソコンは、新品の場合Windowsが10万円程度から、MacBookが13万円程度からです。 上位モデルでは、スマートフォンのiPhone・Androidともに16万円程度から設定されています。ハードディスク容量が上がると、さらに価格は高くなります。ノートパソコンの上位モデルは、Windows・MacBookともに30万円程度からとなっており、それぞれのカテゴリー内でもブランドやスペックによって価格に違いが見られます。
スマートフォンがノートパソコンより高い理由
スマートフォンが、ノートパソコンよりも高価に感じられる理由はいくつかあります。経済の状況や携帯電話会社による端末の価格設定、端末自作の可否など、さまざまな要因が組み合わさっています。本項では、スマートフォンがノートパソコンより高い理由を具体的に解説します。 ■円安と物価高の影響 円安と物価高は、スマートフォンの価格に大きな影響を与えています。5Gの導入によりスマートフォンの原価率が上昇しているなか、部材費の高騰と円安が重なり、価格高騰への影響が増しています。一部のメーカーでは、これらの影響で商品の単価が約1.5倍に膨らみました。 2022年は円安と物価高の影響が顕著なことが理由で、スマートフォンの価格帯全体が上昇しました。 ■小さいのに多機能だから スマートフォンは、携帯電話と小型パソコンの機能を備えた高性能なデバイスです。開発・製造には高額なコストがかかっているので、端末も高額になりがちです。加えて、近年では多眼カメラなどの実装部品数も増えています。その結果、スマートフォンはノートパソコンに比べて価格が高額な傾向にあるのです。 ■パソコンとは違い自作できない パソコンは、部品を個別に選んで自分の好みや必要に応じてカスタマイズすることが可能で、一部の方から人気があります。パソコンは知識があれば予算や用途に応じて、必要なスペックの機器を比較的低価格で組み立てることができます。 一方、スマートフォンはパソコンとは違い自作ができないため、その点も価格が高くなる一因と考えられます。ユーザーは、メーカーや携帯電話会社が設定した価格で製品を購入するしか選択肢がありません。 スマートフォンにはこのような柔軟性がないため、高価な端末でも消費者は購入せざるを得ないのです。