【Suica鎖国】熊本県内バスに「不便」の声 全国交通系ICの決済廃止前後で「停車・降車時間」を比べてみると…
熊本放送
『Suica』など全国交通系ICでの支払いができなくなった熊本県内の路線バス。運行や利用者への影響を街で調査してみました。 【写真を見る】【Suica鎖国】熊本県内バスに「不便」の声 全国交通系ICの決済廃止前後で「停車・降車時間」を比べてみると… 県内の路線バスを巡っては、厳しい経営状況と決済機器の更新費用が高いことを理由に11月16日から全国交通系ICでの支払いが廃止され、「くまモンのICカード」か現金でしか支払いができなくなりました。 この変更による影響はあるのでしょうか。変更の前後の平日に、バスの停車時間と1人あたりの降車時間を比較してみました。 ■【調査】 まずは変更前の11月8日、熊本市中心部の百貨店前で20台のバスを対象に停車時間を測定すると、多くの利用者がスムーズにバスを降りていきました。 記者「1台あたりの停車時間は約24秒、1人あたり約3.6秒という結果になりました」※降車人数133人 そして、変更後初の平日となった11月18日。同じようにバス20台を対象に停車時間を測定しました。すると…。 記者「1台あたり約34秒、1人あたり約5.4秒という結果になりました」※降車人数126人 変更前に比べると停車時間が約1.4倍、1人あたりの降車時間も約1.5倍になりました。 ■≪調査結果≫ ※20台の平均 【停車時間】変更前:約24秒 → 変更後:約34秒(約1.4倍) 【降車時間】変更前:約3.6秒 → 変更後:約5.4秒(約1.5倍) その要因として目立ったのは、現金払い。両替に時間がかかってしまうケースも見られました。 利用客「運転手の様子を見ながら信号が赤になっている時にしか(両替が)できないので、やっぱり現金は不便だと思います」 インドネシア人の利用客「Suicaを使っていましたが今は使えない。ちょっと不便だと思います」 支払いに時間がかかるだけでなく「不便になった」との声もあり、利便性の低下は否めません。 バスの停車時間が長くなると、新たな渋滞の要因やダイヤの乱れにもつながりかねません。持続可能な公共交通のあり方が改めて問われます。
■『Suica鎖国』バスや市電の今後は 熊本県内の路線バスと熊本電鉄は、『Suica』など全国交通系ICの代わりに、来年(2025年)3月にもクレジットカード決済を導入します。 一方、熊本市電(路面電車)では既にクレジットカード決済を導入していて、全国交通系ICは2026年4月から使えなくなる予定です。
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