<わたしたちと音楽 Vol.39>ゆっきゅん 心を守ってくれた音楽で、次は自分が世界を広げる
DIVAから受け取ってきたもの、DIVAとして変えていきたいもの
――2021年5月に「DIVA ME」を発表し、ソロ活動DIVA Projectをスタートされました。DIVAというワードを選択したことの思いを聞かせてください。 ゆっきゅん:自分が誰から何を受け取ってきて生きてきて、これから始めるソロ活動で何をしていくべきか考えた時、DIVAと名乗るのが一番しっくりきたんです。性別も職業も関係なく、誇り高くあろうとする意志や精神性そのものをDIVAと呼びたいと思って「DIVA ME」という曲でソロデビューしました。 ――ゆっきゅんさんにとってのDIVA観を形成したのは、どなたなのでしょうか。 ゆっきゅん:最初に好きになったDIVAといえば浜崎あゆみさんですね。5才のときから好きで、そのまま女性ソロアーティストを好きになり、特に自分で歌詞を書いている人や自分の世界を作り上げている人を好んで聴いていました。宇多田ヒカルさんや椎名林檎さん、aikoさん、安藤裕子さん、YUKIさん、川瀬智子さんなど、今もずっと聴き続けていますね。上京してからは、大森靖子さんの音楽にも出会い、より直に自分の心に音楽が届いた感じがしていました。そう考えると私はずっとDIVAとともに生きてきたんです。 ――ゆっきゅんさんがDIVAと名乗ることも、ご自身が納得できる解決策だと思うのですが、これから音楽やエンタテインメントの業界でさらに色々な人が活躍できるようになるには、どのような変化が必要だと思いますか。 ゆっきゅん:プロデューサーに男性が多いのは業界を見ていて感じています。作り手に、もっと女性が増えると良いですよね。できる女性はいるはずなんですけど、社会が女性に任せることに慣れていないのかな。私は作曲をしないので、作曲家にはもっと起用したいです。フェス主催者にも女性が少ない気がしています。あとは私が爆売れしないと。そうすれば、私みたいなことをしたい人がもっと出てきやすくなると思う。自分が先陣切ってやっていくことで、何かを始めることのハードルを下げられたらいいなと思いますし、そうじゃないと自分も面白くないですね。