「息子においしいごはん、家族みんなですごす時間とひとりの時間」大阪のカフェを閉じ、家族で関東に移り住む木村沙織さんが第三の人生で目指すもの
みんなのバレンタイン#6《後編》
2023年2月に息子を出産し、母になった、バレーボール元日本代表の木村沙織さんの近況についてインタビュー。夢の一つだった大阪のカフェを閉じて関東に移り住むことを決めた理由、自身にとって“第三の人生””だという新しい生活への展望など、今後の彼女について聞いた。 【写真】引退後も変わらない“さおりん”スマイル
大切な息子においしいごはんとたくさんの経験を与えたい
──昨年の2月にお子さんが産まれ、木村さんのライフスタイルや考え方は変わりましたか? 家族の絆やチームワークがさらに深まったと思いますし、育児をきっかけに、大阪で営んでいたカフェ・バー「Sunny -ThirtyTwo-Club」を閉めて拠点を関東に移すことになりました。 ──育児のために環境を変えようと? もともと夫と「子供が生まれたら、どちらかの故郷で育てよう」と話していたんです。夫は鹿児島生まれで、私は東京。話し合った結果、生活のスタイルを子育てにシフトするために一旦お店を閉めて、関東圏に移り住むことにしました。 私はバレーボールの選手時代、高校を卒業してから滋賀県に10年以上住んで、その後に奈良、京都に引っ越してと、ずっと関西にいたんです。引退して、夢の一つでもあったカフェを大阪で開いて、途中にコロナ禍があってなかなかうまくいかないこともあったけど、いろいろなことが学べましたし、多くの人との出会いも経験しました。 大阪は私の第二の人生を歩めた場所で、思い出もいっぱいです。 ──運営されていた「Sunny -ThirtyTwo-Club」を閉める日は、たくさんの人が訪れていましたね。 ご近所の方や常連のお客さまはもちろん、本当にたくさんの方が来てくださって、うれしかったです。息子が生まれてから、同じぐらいの歳のお子さんを持つママが立ち寄ってくれるようになったり、お母さんたちと交流があったりしたので、名残惜しい気持ちもありますね。 ──木村沙織さんの第一章・現役選手編、第二章・関西編が終了し、次は第三章・関東編ですね。 息子にいろんな経験をさせたいと思っていて、家族でたくさんの場所に出かけたいですね。ごはんも食べるようになってきたので、お菓子だけではなくお料理もがんばりたい。アスリートとして栄養学も勉強してきたので、息子の食育に活かしたいと考えています。 ──息子さんの成長が楽しみですね。木村さんのインスタグラムに、バレーボールで遊ぶ息子さんがあがっていましたが、バレーボールを始めるんですか? 本人はどう思っているのかな(笑)。最近歩けるようになって、今は体を動かすことが楽しいみたいです。夫と夫の父は野球をやってほしいようで、家にはバレーボールと野球の道具が両方あります。 ──どんなスポーツに興味を持つか気になります。 息子はボールを投げるのが好きですね。昨年バレーボールW杯の前に野球の始球式に参加させていただいた際に、記念にいただいたボールを家に飾っているんですけど、息子がその硬球を投げてくるので、とても怖いんです(笑)。