「息子においしいごはん、家族みんなですごす時間とひとりの時間」大阪のカフェを閉じ、家族で関東に移り住む木村沙織さんが第三の人生で目指すもの
次の構想は人が集まれるコーヒースタンド
──新しい環境で、ご自身のためにやりたいことはありますか? まもなく息子が1歳になり、3時間おきにミルクをあげる時期が終わって、精神的に余裕が生まれてきました。新しい環境では、もう少し自分にもフォーカスしようと思います。例えば、洗濯が終わったらお花を飾ったり、おもちゃを片付けたら自分がホッとできるスペースでくつろいだり、自分のことも大切にできる空間や時間を作れたら、というが関東編の目標です。 お料理の勉強ももっとしたい。カフェ・バーを営んでいたときは、夫はお店で仕事をしながらごはんを食べることが多くて、一緒に夜ごはんを食べることがなかなかできなかった。なので、これからは家族の時間がもっと増えると思うので、そういったことを楽しみたいです。 ──家族の時間が増えるのはすごく楽しみですね。お料理の勉強はどうやって? レパートリーを増やすために、自分でいろいろ作ってみたり、お料理教室にも通おうと思っています。すぐにできることとして、最近YouTubeで、野菜の下ごしらえの仕方や美味しく茹でる方法などの動画を観ています(笑)。お料理は自己流でやっていたので、知らずにいたためになることばかりなんです。 ──例えば、どんなことが? お料理が得意な人には当たり前のことだと思うのですが…、ほうれん草はまず茎に浅く十字の切り目を入れると、泥汚れが落ちやすく、火が通りやすくなります。 すごく初歩的だと思いますが(笑)、新しい知識を得るのはすごく楽しい! 息子と夫に美味しいごはんを食べてもらうために、がんばります! ──大阪では夢の一つであるカフェを開きましたが、関東でもまたお菓子やお料理を提供するお店を開く予定はありますか? 今のところはお店を開く予定はありません。ただ、一つの構想として、子育てが落ち着いたら、いつかコーヒーとお菓子をテイクアウトできるようなスタンドをやってみたい。大阪でカフェ・バーをやってきて思ったのは、知り合いが集まれる場所を作れてよかったということ。 バレーボールの先輩や後輩、友達とはSNSで繋がっていて仲がいいけど、お互い仕事が忙しくなったり、家族ができたり、子供が生まれたりすると、なかなか会えなくなりますよね。 そういうときに、近くに来たついでに立ち寄って情報交換や近況報告をし合えると、すごく楽しくて。今回移り住む関東では、第三の人生を歩む気持ちで、また新しい自分になりたいと思っています。 取材・文/力石恒元 スタイリング/石川美久 ヘア&メイク/藤本希 撮影/猪原悠