63歳で「貯金200万円」です…定年し「無収入」なのですが、年金受給開始までの期間を乗り切る方法はないでしょうか?
会社の定年が65歳よりも早かったり、年金受給前に仕事を失ったりすると、今後の生活に不安を覚える方もいるでしょう。特に、貯金額が少ないと日々の支払いができなくなる可能性があります。 少しでも生活費の負担を減らすには、継続雇用の利用も視野に入れて対策を事前に考えておくことが大切です。今回は、年金受給前で貯金が少ない場合にできる対処法をご紹介します。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
60代の平均支出はいくら?
総務省統計局「家計調査 家計収支編(2023年)」によると、単身世帯かつ60歳以上の方の1ヶ月の平均消費支出額は15万2743円でした。もし、1年間同じ金額の出費が発生すると、年間183万2916円が必要な計算です。 消費支出で63歳から65歳までの2年間では、少なくとも366万5832円の貯金が必要になります。さらに、実際には消費支出以外にも税金や保険料といった非消費支出も含まれます。貯金200万円だけでほかに収入がなければ、足りなくなる可能性が少なくありません。また、働いていても収入によってはやはり不足する可能性があります。 貯金が少ない状態で、年金を受け取る前に退職をしたり失業したりする場合、再就職や節約といった対処法を検討しましょう。
貯金額が少ないときの対処法
貯金額が少ないときの選択肢は、再就職や節約、年金の繰上げ受給などが挙げられます。自分の状況に応じて、どの方法を選択するか決めましょう。 ■継続雇用や再就職で働く 定年年齢が65歳未満に設定されている場合、65歳までの継続雇用制度の導入は会社の義務です。会社にまだ働きたい旨を伝えて、年金受給開始年齢まで勤務することも視野に入れておきましょう。 また、定年退職を選んだものの、あとから収入が必要になったときは、再就職も選択肢のひとつです。正社員でなくともアルバイトや契約社員で収入を得れば、生活費の負担は軽くなります。ただし、定年後のアルバイト探しはすぐに見つからないケースもあります。 退職前の時点で継続雇用を選んだり退職後に働けそうなところを探したりするなど、事前準備をした方がよいでしょう。 ■節約する お金が足りない場合、不要な出費を削ることも有効な方法です。総務省統計局によると、単身世帯の60歳以上における消費支出項目別の1ヶ月の平均支出額は表1の通りです。 表1