「プレーヤーとしても人間的にも成長できた」 ドルフィンズ・今村佳太、特別な場所に帰ってきた日
◇記者コラム「Free Talking」 特別な場所に帰ってきた。プロバスケットボールB1の名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(名古屋D)は、7、8日に沖縄アリーナで琉球ゴールデンキングスと対戦。昨季まで4年間、琉球でプレーした今村佳太(28)にとって特別な試合となった。古巣に向けて「プレーヤーとしても人間的にも成長できた」とたびたび感謝の思いを口にしてきた。 琉球の監督、選手に改めて琉球での今村の成長について尋ねた。加入した当初はポジション争いが激しく、先発出場だったのはシーズンの半分ほど。そこから桶谷大監督(46)に「日本人エース」としての役割を与えられ、期待に応えてきた。桶谷監督は「岸本と今村は日本人ハンドラーとしてチームの柱になった。責任感も最終的にどんどんでてきた」と目を細める。結果として、一昨季の初の年間王者、昨季の準優勝につながったと話した。 琉球一筋の岸本隆一(34)とはとりわけ長く共にプレーしてきた。岸本は「相手チームにいても、どこか仲間という意識を持っている。特別な思いがある」としながら、琉球時代の今村について柔らかな表情で語った。「彼の1番の良さは人を巻き込む力。彼がプレーすることによって周りが生きてくる。キングスが大事にしたいことと、彼が成長したいと思ってきたことが重なったと思う」 今村は地元・新潟からプロキャリアをスタート。時には苦い経験もしながら、琉球で初の年間優勝に貢献した。名古屋Dへの移籍発表時にはよくも悪くも大きな反響を呼んだ。今村自身も承知しながら、今は名古屋Dで結果を残すことに力を尽くしている。今村にとって、名古屋の地も特別な場所になることを願っている。(バスケットボール担当・広瀬美咲)
中日スポーツ