大谷翔平が見せたさりげないやさしさ 負傷ロハスをいたわる 代わりにバット運ぶ 勝てば自身初の地区V「1番・DH」で出場
「ドジャース-パドレス」(26日、ロサンゼルス) ドジャースの大谷翔平選手が「1番・指名打者」で出場することが発表された。地区優勝マジック「2」で臨むパドレスとの首位攻防3連戦最終戦。勝てばチーム4年連続、大谷にとっては初の地区優勝が決まる。 【写真】負傷ロハスをいたわった大谷 Tシャツ姿で試合前練習 上腕二頭筋がエグすぎてはち切れんばかり 大谷は前日の第2ラウンドで2安打2打点1盗塁の活躍。2打点はいずれも勝ち越しにつながる適時打で、六回には二盗成功で56盗塁とし、イチローが01年につくった日本選手最多記録に並んだ。 大谷らしい、さりげないやさしさを見せたシーンがあった。四回の攻撃。大谷の右越え適時二塁打で一塁から三塁に進塁したベテラン内野手のロハスが左脚を負傷した。ロバーツ監督らがベンチから飛び出し、状態を確認した後、プレー継続。ベッツの一邪飛で攻撃が終わった後、三塁を回っていた背番号「17」はそのまま、本塁付近にいたロハスの元へ駆け寄り、心配顔で声を掛けた。 さらに、大谷は、ベッツが残したバットを拾ってベンチに戻ろうとするロハスに向かって手を出してバットを受け取り、代わって片づけ。他人を思いやる気持ちを行動で示した。 そのロハスは24日の試合で2点を追う九回裏無死一、二塁のサヨナラ機にまさかの三ゴロ三重殺。ネクストサークルで大谷が待機していただけにチームにとっても悔やまれるプレーとなった。 ところが、前日の試合後に取材に応じた大谷に負の感情は一切なし。「最後ああいう形で終わりましたけど、その前に1点取っていますし、簡単に終わらなかったところが重要だと思う。最後は不運というか、ああいう形で終わりましたけど、そこまでの過程でいえばそこまで悪くなかったのかなと思います」。ロバーツ監督の強攻策が物議を醸した敗戦をプラス思考で受け止めた。 大谷はここまで155試合に出場し、ナ・リーグ3位の打率・303、リーグ独走状態の53本塁打&125打点、リーグ2位の56盗塁。日本選手初のトリプルスリーを視界にとらえている。 ▽ドジャースのラインアップ 1番・DH 大谷 打率・303 53本塁打 125打点 56盗塁 OPS1・028 2番・右翼 ベッツ 打率・290 19本塁打 73点 OPS・869 3番・一塁 フリーマン 打率・283 22本塁打 89打点 OPS・855 4番・左翼 T・ヘルナンデス 打率・269 31本塁打 94打点 OPS・832 5番・三塁 マンシー 打率・235 15本塁打 46打点 OPS・858 6番・捕手 スミス 打率・247 19本塁打 72打点 OPS・754 7番・遊撃 エドマン 打率・266 6本塁打 19打点 OPS・781 8番・二塁 ラックス 打率・245 10本塁打 48打点 OPS・690 6番・中堅 パヘス 打率・251 11本塁打 43打点 OPS・705 投手 ビューラー 1勝6敗 防御率5・63