「レモンで溶かす!?」かまぼこコンシェルジュが教える驚きの食べ方とは
記者におすすめのかまぼこを紹介してくれた、阿部蒲鉾店の「かまぼこコンシェルジュ」藤倉香さん
仙台土産として有名な笹かまぼこの老舗に、客に最適なかまぼこを提案してくれる「かまぼこコンシェルジュ」がいることが判明した。来店者の性別や年齢、用途、体調などに合わせ、最もふさわしいかまぼこを紹介してくれるという。「どんな人にも必ずその人に合ったかまぼこがあります」と話すかまぼこコンシェルジュの話を聞くうちに、かまぼこの奥深い魅力が見えてきた。
その人に最も適したかまぼこを紹介
「いらっしゃいませ。お土産をお探しですか」。「かまぼこコンシェルジュ」がいるのは、宮城県仙台市にある笹かまぼこの老舗、阿部蒲鉾店。「ご案内はいつでもお客さんとの何気ない会話から始まる」とかまぼこコンシェルジュの藤倉香・本店店長は語る。会話の中から、来店者が初めてなのかお土産用なのか自分用なのかなどを察し、その人に最も適したかまぼこを紹介する。 1935年創業の同店は以前から客へのおもてなしを重視し、「高級ホテル並みの接客」を目指してきたという。客一人一人に合ったかまぼこを丁寧に提案する店員の姿は、いつしか「かまぼこコンシェルジュ」と呼ばれるように。その接客は、2013年に仙台駅構内の約180店舗が参加した「接客コンテスト」で第1位に輝いたほどだ。 かまぼこの用途は幅広い。日々の食卓用から、お歳暮などのギフト品、お土産、子供のおやつから、晩酌のおつまみまであらゆる用途に対応できる。「自分へのご褒美でしたら、かまぼこは低脂肪・低カロリー・アミノ酸豊富で、美容にも良いので、食べきりサイズはいかがですか」。コンシェルジュの案内で、来店者はかまぼこの新しい食べ方を知り、自分に合ったかまぼこを見つけられる。 魚嫌いの子供には、魚を意識させないプレーン笹かま。お惣菜用には、イカ・タコ・エビ・しいたけ・玉ねぎの具を入れた揚げかまぼこを勧める。コンシェルジュに、お酒のつまみに合うかまぼこを聞いてみた。「かまぼこは、ビールにもワインにも合います。ビールでしたら、桜のチップでいぶしたスモーク笹かまやチーズかまぼこをトマトと一緒に食べてもよいでしょう」。奥深いかまぼこの世界だ。